ローマ 永遠の都で過ごす24時間

ローマは「永遠の都」と呼ばれていますが、それはまさに完璧な名前です。イタリアの首都は、数字では表せないほどの古さを誇り、私たちはようやくその壮大さを想像し始めたばかりです。この都市は、かつて世界中に広がった帝国から恩恵を受け、その中心地としての名声を高め続けてきました。覚えておいてください。遥か昔、すべての道はローマに通じていました。

今日では、その栄光の日々の証拠が街中の至るところに残されています。文字通り何千年にもわたる文化、歴史、建築があり、見るべき象徴的な場所や聞くべき物語がたくさんあります。私はここを6回以上(あるいはもっと多く)訪れましたが、まだ表面的に触れただけです。しかし、このガイドでは、わずか24時間でできる限り「永遠」に触れたいと思います。
 

到着

レオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港(フィウミチーノ空港、FCO)は、ヨーロッパの主要なハブであり、イタリアで最も混雑する空港です。イタリアの国営航空会社、ITA航空は、ロサンゼルス、ワシントン、トロント、マイアミを含む世界中の都市とローマを結んでいます。ユナイテッド航空、デルタ航空、アメリカン航空、エア・カナダなど、北米の航空会社も就航しています。

フィウミチーノ空港は市の中心部から約32km南に位置しており、あまり近くはありません。しかし鉄道による交通手段は特に便利です。レオナルド・エクスプレス(ローマ・テルミニ駅まで直通かつ無停車の電車)は、市内への移動手段として最も優れています。所要時間は32分で、料金は14ユーロ(約2500円)です。
 

この街は確かに暑くなりやすく、混雑しやすい場所であり、正直なところ、すぐに少し苛立たしく感じることもあります。狭い歩道はすぐに人でいっぱいになりますし、有名な観光地の行列は角を曲がるほど長く続くこともあります。名高い遺跡の間には、あまり日陰もありません。

ですから、私はいつもできるだけ早く観光名所に向かうようにしています。空気がまだ新鮮で、人々がホテルで朝食を食べている時間に訪れるのが理想です。(私は朝型の人間ではありませんが、この早起きにはそれだけの価値があります)朝8時30分の開場に合わせてコロッセオに直行し、できれば事前に予約したチケットを持っていると良いでしょう。

コロッセオのその姿は世界中で知られていますが、ここを初めて訪れる時の感動には何もかないません。私は20年以上前、バックパッカーとしてこの古代の石畳を初めて踏みました。

その時、驚きと歴史の重みが一気に押し寄せてきました。この場所が本当に、ローマ帝国の中心だった時代を想像し続けていました。遥か昔、ここで動物が狩られたり、剣闘士が命をかけて戦ったりしていた光景を思い描こうとしました。

コロッセオは西暦72年から西暦80年の間に建設されました。 (Chait Goli/Pexels)

一人の皇帝(ウェスパシアヌス)によって着工され、別の皇帝(ティトゥス)によって完成されたコロッセオは建設に約8年かかりました。西暦80年に開場したコロッセオは、5万人から8万人の観客を収容し、血なまぐさい格闘だけではなく、ここでは劇や他の演劇も行われていました。

コロッセオ内では好きなだけ時間を過ごしてください(少なくとも1時間は確保しましょう)その後は外へ出て、ローマのフォルム(公共広場)を巡る小道を散策してください。ここはかつて、ローマ人たちが日常生活を営んでいた場所で「フォルム・マグヌム(大広場)」と呼ばれていました。現在では、2つの丘の間にある長方形の広場で、かつての神殿や祠、政府の建物、柱やアーチ、ドームなど、何千年も前の遺跡を歩きながら見ることができます。
 

午後

私はこれらの古代遺跡や主要な歴史的観光名所について、確かに素晴らしく、私たちを過去へと連れて行き、別の時代の生活を細部まで見せてくれる場所だと感じたことがあります。

しかし、そうした場所はすぐに見飽きてしまうこともあります。もしエネルギーが残っていて、さらに観光を楽しみたい場合は、少し北へ向かいましょう。約20分の移動でスペイン階段を上り、トレヴィの泉にコインを投げることができます。これは異教徒時代(古代ローマ時代)の伝統で、そうすることで再びローマに戻って来られると言われています。

(豆知識:泉の底にあるコインの合計は毎年約100万ユーロ(約1億5千万円)に達し、そのお金はカトリックの慈善団体によってホームレス支援に使われています。)

スペイン階段はピアッツァ・ディ・スペーニャ(スペイン広場)からトリニタ・デイ・モンティ教会へと続いています。(querbeet/Getty Images)
巨大なオケアノス(海神)がトレヴィの泉を支配しています。(Ezgi Kaya/Pexels)

しかし、この時点で、すでに暑さと人混みに疲れているかもしれません。そこで私はある逃げ道をお勧めします。バスに乗ってトラステヴェレへ向かいましょう。この移動は20分以内で、まったく別世界へと連れて行ってくれます。

確かにトラステヴェレは流行のエリアであり、人で賑わっています。しかし、川の向こう側にあるこの地域の雰囲気は、ローマの他の場所とはまったく異なります。「トラステヴェレ」という名前は「ティベレ川の向こう側」という意味です。かつてこの地域の孤立した状態と、狭く曲がりくねった石畳の小道は貧困の象徴でした。通りが狭すぎて馬車が通れなかったのです。

現在、この幸せな迷路のような場所には、レコードショップや古着店、ユニークな帽子を売る店など、おしゃれなブティックが立ち並んでいます。そして何よりも重要なのは、美味しいランチを楽しめるレストランがたくさんあることです。日陰で風通しの良い中庭を持つ店を選び、蒸したてのパスタを楽しみましょう。例えば、カチョエペペ(黒コショウとペコリーノ・ロマーノ(羊のミルクから作られる硬質チーズ)で作られたシンプルで美しい地元の人気料理)を頼み、冷やしたキャンティ(イタリアのトスカーナ地方で作られる赤ワイン)を一緒にいただくのも良いでしょう。

エネルギーが戻ってくるまでゆっくりと過ごしてください。午後はまだ終わっていません。実は、これからもう一つの国を訪れることができるのです。

シンプルなパスタ料理(カルボナーラ、カチョエペペ、アッラ・グリーチャ、アマトリチャーナなど)はイタリアの首都ならではの特徴です。(ventdusud/Shutterstock)
トラステヴェレ地区の魅力的な街並みは、探索を誘います。(Catarina Belova/Shutterstock)

トラステヴェレからバチカン市国までの移動は徒歩で約45分かかります。あるいは、Uberやタクシーに乗れば約25分で到着します。国境を越える必要はありませんが、到着したことはすぐに分かるでしょう。

バチカン市国は、人口と面積の両方で世界最小の主権国家です。人口は約800人で、国全体の面積はわずか120エーカー(約49ヘクタール)です。かつて教皇が宗教指導者であると同時に政治的指導者でもあった、強大な教皇領の精神的な後継存在です。

コロッセオを訪れたときと同様に、初めてサン・ピエトロ大聖堂に足を踏み入れたときには、あまりの壮大さに圧倒されました。

そのドームは信じられないほど高く感じられますが、それも当然でしょう。なぜなら、このドームは世界で最も高いものだからです。床に立って首を伸ばして見上げると、めまいがするような感覚になります。ずっと上にある十字架までの距離は約448フィート(約137メートル)もあるのです。

バチカン市国にあるサン・ピエトロ大聖堂はルネサンス様式で建てられました。(Claudio Hirschberger/Unsplash)
サン・ピエトロ大聖堂は、ミケランジェロの『ピエタ』を含む芸術作品で有名です。(Javier Ledo/Pexels)

この大聖堂のドームはミケランジェロによって設計され、16世紀後半に800人の労働者によって2年以内で建設されました。本堂への入場は無料で、チケットは必要ありません。しかし、重要なポイントとして、服装規定があります。男性は帽子を脱ぐ必要があり、男女ともに膝と上腕を覆う服装をしなければなりません。ですので、短いショートパンツやタンクトップで訪れることは避けてください。

この巨大な教会をじっくりと探検してみてください。地下室を巡ったり、ドームに登ったり、『ピエタ』や聖ペテロの墓を眺めたりするだけで数時間過ごせるでしょう。外に出て、列柱と彫像に囲まれた壮大な広場を歩くのもおすすめです。

その後、群衆に紛れてチケットを手にしながら訪れるのは、この場所の真髄であるシスティーナ礼拝堂です。ありきたりかもしれませんが、本当のところ「最後の審判」(ミケランジェロが天井に描いたフレスコ画)の複雑さと美しさは、言葉では表現しきれません。

これもまたありきたりですが、本当に息をのむほど素晴らしいです。ミケランジェロの最高傑作をマウスパッドやポストカード、イタリアンレストランの壁で何度も目にしたことがあるかもしれません。しかし、たとえ暑くて混雑していて警備員が急かしてきたとしても、この場所でその絵画を目の当たりにすることは、まさに精神的な体験と言えるでしょう。

「最後の審判」はミケランジェロによって1536年から1541年の間に描かれました。(パブリックドメイン)
バチカン美術館の華麗な天井。(Tamal Mukhopadhyay/Unsplash)

 

夕方

すでに夕方になりました。もしこの時点で2万歩も歩いていなければ、まだまだ足りないかもしれません。そろそろ一息つくときです。

昼間も美しいローマですが、夜になるとさらに美しさを増します。古代の遺跡が黄金色の光で照らされる姿は格別です。では、イタリアを象徴するクラシックな乗り物に乗ってみましょう。サイドカーに乗り、ドライバーに連れられてベスパで街中を駆け抜けましょう。パラティーノの丘や大競技場(サーカス・マクシムス)、トレヴィの泉、そしてコロッセオを訪れるのです。締めくくりには、コーヒーとジェラートで最高のひとときを過ごしましょう。

ローマのコロッセオが夜に輝く美しい姿。円形競技場には約5万人の観客が収容されました。(Daniele Ceravolo/Getty Images)

もしまだ食欲と体力が残っているなら、夕食を楽しみましょう。忙しい一日を過ごした後は、高級なレストランを探す必要はありません(ミシュランガイドにはローマに77軒のレストランが掲載されていますが)むしろ、どの方向へ歩いても1ブロック進むだけでピザを手に入れることができるでしょう。おそらく、それは驚くほど美味しいはずです。

(翻訳編集 井田千景)

素晴らしいストーリーを求めて世界中を旅するトロント在住のライター。7大陸140カ国を訪れ、ボツワナでライオンを徒歩で追跡し、モンゴルで恐竜の骨を発掘し、サウスジョージア島で50万羽のペンギンの間を歩いた。CNNトラベル、ブルームバーグ、ザ・グローブ・アンド・メールなど、北米最大の出版物に寄稿。