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客室乗務員が明かす、乗客がよく犯す9つの散財ミス

飛行機での旅行は刺激的である一方で、時に不安を感じることもあります。そして、旅の途中では多くの学びが得られます。

高度3万フィートの空の上で8年間働いてきた客室乗務員は、仕事を通じて乗客が犯すさまざまなミスを目の当たりにしてきました。中でも驚くべきことに、乗客は旅の中で「何度も同じお金の無駄遣い」を繰り返していると気づいたそうです。

「少し計画を立てれば簡単に避けられるようなことに、乗客が無駄なお金を使っているのをよく目にします」と、客室乗務員のサラ・Mさんは、金融情報サイト「Gobankingrate」に語っています。「状況を理解すれば、多くの問題は解決できると気づくはずです」

サラさんは毎週何百人もの乗客と接しており、Gobankingrateでは、彼女が特定した「よくある9つの無駄遣いのミス」を紹介する記事を掲載しました。
 

1. 手荷物料金

最も一般的でコストがかかるミスは何でしょうか? それは「空港で手荷物を預ける際に料金を支払うこと」、そして「それを事前にオンラインで支払っていないこと」です。

「このミスには本当に頭を抱えてしまいます。ちょっとした工夫で簡単に避けられるのに」とサラさんは言います。「チェックイン時に乗客は料金に驚いて、落胆した表情を見せるんです」

主要航空会社の多くは、最初の預け荷物1個につき35〜40ドルの料金を設定しています。しかし、出発の少なくとも24時間前までにオンラインで前払いしておけば、通常1個あたり5〜15ドルの節約が可能です。例えば4人家族なら、前払いしないことで合計20〜60ドルを余分に支払うことになります。

「私は、予約後すぐに航空会社の公式サイトを確認するよう、いつも乗客に勧めています」と彼女は言います。「そこには手荷物料金が正確に記載されていますし、事前支払いなら割引も適用されます!」
 

2. 手荷物の重量制限

「ある乗客がチェックインカウンターでスーツケースを開けて再梱包し、化粧品や衣類を捨てている場面を見たことがあります。手荷物が重すぎて、機内持ち込みの重量制限を超えていたのです」とサラさんは語ります。「こういう光景は本当に頻繁で、正直、見ていて胸が痛みます」

大手航空会社の多くは預け荷物の重量制限を約22.7kgとしていますが、スピリット航空やフロンティア航空などの格安航空会社では、さらに厳しい制限(通常約18.1kg)が設けられています。制限を超えると、航空会社によっては100〜200ドルの超過料金が発生する場合があります。

「私は、搭乗券よりも高い超過料金を支払う乗客を何度も見てきました」と彼女は言います。「『Five Below』で買った10ドルの荷物用はかりのおかげで、予想外の出費を防ぎ、150ドルも節約できたんです」

※「Five Below(ファイブ・ビロウ)」は、主に5ドル以下の商品を販売するアメリカのディスカウントストアチェーンです。
 

3. 検索戦略の誤り

多くの旅行者が、知らず知らずのうちに航空券の価格を押し上げてしまっていることがあります。

「乗客から『予約を迷っている間に価格が上がってしまった』と聞くことがあります」と、サラさんは語ります。

ウェブサイトが再検索の履歴に基づいて価格を引き上げるという通説がありますが、実際には、ブラウザのクッキーではなく、航空券の供給量そのものの変動が原因である場合が多いのです。

「価格変動を回避するためには、シークレットモードで検索するか、ブラウザのクッキーを削除してみるのがおすすめです」とサラさんはアドバイスします。「ただし、航空会社はダイナミックプライシングを採用しているため、いずれにせよ価格は変動するという点を理解しておく必要があります」
 

4. 手荷物に関する誤解

搭乗時に乗客が頭上の荷物棚のスペースを心配している姿は、手荷物規定についての誤解が広く存在していることを示しています。

サラさんは「多くの人がサイズの大きすぎる手荷物を持ち込んだり、ベーシックエコノミー運賃に手荷物料金が含まれていると誤解していたりしますが、必ずしもそうとは限りません」と指摘します。

ベーシックエコノミーの乗客が規定サイズを超える手荷物を搭乗口に持ち込んだ場合、一部の航空会社では25ドルの追加手数料が発生します。他の航空会社では、その荷物を預け入れるよう求められ、通常の手荷物料金を支払う必要があることもあります。

「ご自身の航空券にどのような手荷物規定があるのか、事前にしっかり確認しておいてください」とサラさんは呼びかけます。「航空券が安いからといって、手荷物料金が含まれているとは限らないのです」
 

航空券が安いからといって、機内持ち込み手荷物が含まれているとは限りません。(Shutterstock)

 

5. クレジットカード利用に関する誤解

サラさんは、航空会社のクレジットカードを利用しないことで、頻繁に飛行機を利用する人が大きな特典を逃しているとよく耳にします。

「私が見ていて最ももったいないと感じるのは、適切なクレジットカードを持っていないことです」と彼女は言います。

ほとんどの航空会社のクレジットカードには、乗客1人につき受託手荷物1個が無料になる特典があります。この特典により、年間95〜150ドルの年会費はすぐに元が取れることが多いです。例えば、年間3回の往復で毎回1個の荷物を預けるだけでも、年会費分をカバーできる計算になります。

また、航空会社によっては、セキュリティチェックを迅速に通過できる「Clear」などの無料サービスを提供している場合もあります。

「頻繁に旅行する人にとっては、このカードを持つことで年間数百ドルの節約になることもあるんです」とサラさんは説明します。
 

6. エコノミークラスはいつも安い?

サラさんは、乗客の多くが「エコノミークラスは常に最も安い」と当然のように思っているが、実際にはその選択が結果的に高くつくこともあると指摘します。

「需要が高まると、エコノミークラスの料金が一気に上がることがあります。その一方で、航空会社はファーストクラスやプレミアムエコノミーの座席を埋めるために割引を適用することもあるのです」と彼女は説明します。「私はいつもこの『裏技』を友人たちに教えています」

キャビン
飛行機のエコノミークラスの客室内からの眺め。(Shutterstock)

 

7. 追加料金が高すぎる

座席指定料やWi-Fi利用料など、航空券を予約する際、乗客はさまざまな追加料金に直面します。

「乗客が追加料金に惑わされているのをよく見かけます」とサラさんは言います。「彼らは、各オプションをクリックしては、それが必要不可欠なものだと勘違いしているのですが、実際にはそうではありません」

「もちろん、通路側や窓側の座席が取れないこともありますが、それでも座席そのものがなくなるわけではありません」と彼女は続けます。「出費を抑えたいなら、本当に必要なサービスかどうかを冷静に見極め、不要な追加料金は避けることです」
 

8. 予約プラットフォームに関する混乱

サラさんは、多くの乗客が第三者の予約サイトから誤った情報を得ており、その結果としてチェックイン時に航空会社が定める費用を支払うことになるケースが多いと指摘します。

「異なる予約サイトで購入すれば、手荷物料金やサービス料も異なると思い込んでいる人がいますが、実際にはそれらの費用は通常、航空会社によって一律に設定されています」と彼女は説明します。

しかし、多くの第三者プラットフォームでは、予約時にすべての費用明細を事前に表示しないことがあり、そのため、旅客は空港で予期せぬ支払いを求められ、驚くことになります。
 

9. ポイントプログラムの未加入

最後に、サラさんは、多くの頻繁な旅行者がマイレージプログラムに登録していないことに驚きを示しています。

「たとえ年に数回しか飛行機に乗らなくても、ポイントプログラムに加入していれば、無料手荷物、座席のアップグレード、優先搭乗といった特典が受けられます」と彼女は言います。

また、多くの航空会社のプログラムでは、フライトだけでなく、提携先でのショッピングでもマイルを貯めることが可能です。

(翻訳編集 李慧琴)

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