【食と健康】 肉好きな人と相性が良い磚茶

【大紀元日本2月6日】磚茶(せんちゃ)はお茶を蒸してから加圧してレンガの形に作られたお茶である。原料と製造方法の違いによって、黒磚茶、花磚茶、茯磚茶、米磚茶、青磚茶、康磚茶などの種類に分けられている。

磚茶は植物栄養素の補充、脂っこい食物の消化促進、脂肪吸収抑制、抗酸化作用による老化防止、血圧降下、糖代謝促進、利尿作用による毒素排出、抗菌作用、抗がん作用などの効果があると言われる。中国の内モンゴル、新疆、チベット、寧夏、甘粛などの西北遊牧民族の生活必需品であり、「三日間食事をしなくても構わないが、一日でもお茶が無ければ耐えられない」という言葉があるほどだ。中国の西北地域以外、磚茶は日本、ロシア、イギリス、マレーシアなどにも輸出されている。

磚茶は中国の陝西、湖北、湖南、四川、雲南などの地区で生産され、漢民族と西北部の遊牧民族の間に行われた「茶馬貿易」(お茶で馬を交換する貿易)の商品である。また、茯磚茶は陝西の茶商人が発明した製品で、すでに600年以上の歴史があり、シルクロードの最も重要な貿易物資であった。

磚茶の淹れ方は民族によって違う。チベット族の場合、まず磚茶を割って砕き水に入れて煮る。それから茶汁を濾過して、その茶汁をバター、塩と一緒にミキサーに入れて乳白色の液体になるまで攪拌し、茶壺に保存して食用に供する。チベット人は朝食にまず数杯のお茶を飲んでから、最後の一杯を半分まで飲んだお茶の中に黒麦の粉を入れ、よく混ぜてから食べる。

モンゴル族は一般には、鉄製の鍋あるいは銅の壺でお茶に少量の塩を入れ煮てから飲むが、お客を招待する時やお祝い事がある時には、ミルク茶を飲む。ミルク茶の作り方は、まず磚茶を砕いて煎器に水と一緒に入れて数分間沸騰してからお茶を濾す。その煎じ液を大きい鍋に入れ牛乳と水を加えて更に沸騰させてから、銅の壺に入れて適量の塩を加えれば、美味しいミルク茶ができあがる。

ウィグル族のお茶の作り方はモンゴル族と似ているが、飲み方に特徴があり、多くの場合はご飯と一緒に混ぜて食べる。

(翻訳編集・雪珍)