電撃で変わり果てた顔写真の中国人女性、迫害により死亡

中国人女性・高蓉蓉さん(37)が16日、中国沈陽市中国医科大学第一付属病院で死亡した。高さんは、2004年7月拘束中に電撃により顔が大きく傷つけられ変わり果てた写真を公開し、中国当局による法輪功への迫害の事実が明らかにし世界を驚かせた。20日現在、高さんの遺体は沈陽市文官屯葬儀館に保存されているが、当局は、すぐに火葬するよう家族に圧力をかけ、証拠を隠滅しようとしている。高さんは、迫害され死亡した法輪功学習者としては遼寧省沈陽市で54番目、中国全国では2576人目となる。法輪功情報センターが伝えた。

連続7時間にわたり電撃され、顔が変わり果てた

写真説明:5月7日酷刑により虐待され、顔は電撃により焼け焦げた高さん。

写真は負傷して10日後に撮影した

 高さんは遼寧省沈陽市魯迅美術学院財務課職員だった。法輪功を修煉していたため、2003年7月に瀋陽にある龍山労働教養院に拉致監禁された。2004年5月7日午後、所属チームの幹部に当直室まで呼ばれて、スタンガンで連続6~7時間電撃され、顔面はひどく火傷し重傷を負った。同夜、中国医科大学第一付属医院5階骨2課0533号室に送られ、あまりにも衰弱していたため手術はできなかった。

 3ヶ月間の苦痛を経て、2004年8月9日から、高さんは血尿が出て、危篤状態に陥り、数回に渡って危篤通知書が出された。しかし、龍山教養院の上級主管である沈陽市司法局は頑なに釈放を拒んだ、危篤なら病院へ搬送し、たとえ死んでも返すなと言った。2004年10月5日、高さんは心ある人たちの援助で、監禁から逃げ出すことができた。

中央高層幹部が自ら指揮し、報復を組織した

高さんの変わり果てた顔写真が同年7月7日、初めて法輪功関連のウェブサイト明慧ネットにて公表され、中国当局の法輪功学習者への迫害に世界から注目を集めた。10月5日の高さんの脱走事件を「26号大案」とし、「610オフィス」のリーダー・羅幹が自ら指揮し報復を図った。

 羅幹の命令の下、遼寧省政治委員会と610事務局、検察院、司法、公安などの部門が手を組んで、救援に参加した法輪功学習者はみな残酷な迫害を受けた。司法の関係者の証言によると「羅幹から指示があった。この案件(残酷な電撃を受けたことが暴露されたこと)は国際的な影響があまりに大きいので、我々に上手く対処するようにと(秘密裡に迫害を重くすること)」。

 その後、沈陽市公安局、国家保安局など、あらゆる手段を用いて、当地の法輪功学習者を盗聴し尾行した。馮剛さんなど法輪功学習者が救援に参加したため拉致され、張士教養院の洗脳班に監禁された。消息筋によると、馮剛(男)さんが13日間の断食のために馬三家管轄医院に送られた。詳細はまだ調査中である。

 救援に参加したもう一人の法輪功学習者・孫士友(男)さんが拉致されてから、沈陽市公安局鉄西刑事警察大隊の警察が彼を殴打し、「目立つところを電撃すればわかるが、今度はわからないところを電撃する」として、彼の陰部を電撃した。警察はさらに彼の指に針を打ちこんだ。孫士友さんの義母、妻、義姉もいわゆる「26号大案」のため張士教養院の洗脳班に監禁された。

 

再度拉致され、衰弱して死亡

2005年3月8日と9日の二日間、高さんは再び拉致され、行方不明になった。調査によると、2005年3月6日誘拐され、その後、彼女はずっと断食して迫害に抵抗した。6月6日、彼女は馬三家教養院より沈陽大北管轄医院から中国医科大学第一付属医院に移された。

 2005年6月10日、高さんの両親が教養院に身柄を求めたが、院長が医大の救急に送ったことを隠し「我々も監禁したくないが、上からの圧力がありできない。上から釈放する命令が来れば釈放する。我々は上の命令で動いている」と答えた。

 6月12日、高さんの両親が通知をうけ病院に着くと、高さんは昏睡状態で全身衰弱し呼吸器をつけていた。「彼女は運ばれてきたときはすでに危篤だった」と医師が言っていたが、「彼女は着いたときはまだ話せた」と馬三家教養院の職員は言った。

 目撃者の証言によると、高さんが医大で救急手当てを受けている時、病院のすべてのドアが封鎖され、制服と私服の警察官が絶えず「いつ死ぬのか?」と聞いていたという。

 2005年6月16日、高蓉蓉さんは死亡した。

「殺害しても自殺とする」という命令の存在を証言

法輪功関連の明慧ネットによると、中国前国家主席・江沢民が、法輪功の迫害で秘密裏に「名誉を汚し、生計手段を断ち切り、肉体は消滅させる」という命令を出したという。そうした命令の下、高さんのような多くの法輪功学習者が死亡した。

 2005年6月9日、元中国共産党の高級官僚がオーストラリア首都キャンベラで、法輪功学習者が酷刑で迫害されたことを目撃したことを弁護士を通じて公開した。2005年6月4日公に亡命を求めた、駐シドニー元中国領事館政治事務を担当した外交官・陳用林氏の証言によると、法輪功学習者が中国で迫害により死亡した資料は機密に属しており、迫害により死亡したとしても「自殺」と認定されているため、この手の資料は機密情報として扱われるという。

 

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