【モンゴル「草点」便り】ホーミー「喉(のど)歌」の癒し

【大紀元日本8月10日】日本の故里演歌や民謡のこぶしは喉を震わせ唸らせ、その土地の原郷のおおらかな叙情を山河はるか彼方へと伝えます。モンゴル国の西北部の山岳地帯で発祥したといわれる喉歌は、その独特の発声方法によって驚異の歌唱法といわれるに相応しい唸りを、草原の天地に轟(とどろ)かすものです。

喉歌は高い声と低い声を同時に喉の祠(ほこら)から、口蓋全体に反響(エコー:こだま)させて、舌頭旋転の渦先から重層的な声を迸(ほとばし)らせるのです。さらに上達すると中間音を明瞭に走らせて、三重(高・中・低)の音域の同時発声を自在に奏でるようになります。キラキラした癒しの微風が喉元のほこら(グロッタ:洞窟)で虹色に響鳴し、体の深層部から心身の原風景が立ち上がってくるのをいつしか覚えるのです。

日本では「のど」について、喉笛を掻き切ると言うように・・・喉笛とも呼び習わしてきました。ホーミーの高音部の声をモンゴルの言葉でも「笛」と呼んでいます。モンゴルの山岳地帯の人々は、最高度に澄み切った笛の音を肉声によって表出することのできる不思議な歌唱法を編み出したのです。喉をテクニカルに笛のように扱って重層的な声を出す歌唱法が、ホーミーだとも言えるでしょう。

▶ 続きを読む
関連記事
研究では、生物学的年齢は生活習慣によって変わることが判明。運動、食事、睡眠、喫煙・飲酒の回避、ストレス管理の5つを改善するだけで、老化を遅らせ、寿命を延ばす可能性が示された。習慣の見直しは何歳からでも効果があるという。
初めての心不全・脳卒中の影に、実は99%以上が共通の4つの兆候を抱えていた――最新研究が示した「見逃しやすい危険信号」と、予防のために今すぐ見直すべき生活習慣をわかりやすく解説します。
人気食材アボカドには、歴史・性の健康・怪我・アレルギー・動物毒性まで意外すぎる秘密が満載。読むほど驚きが続く「7つの知られざる真実」をご紹介します。
数百年前の喫煙習慣が、なんと骨にまで刻まれていた──。最新研究が明かした「骨が語る喫煙の記憶」は、健康観を揺さぶる驚きの事実です。
浜崎あゆみの上海での公演がキャンセルされた後の行動に称賛が集まっている。中共政府の常軌を逸した日本への外交攻撃に巻き込まれたが、今回のトラブルはかえってチャンスを広げる結果となるかもしれない。