中国でPRRS感染拡大、世界的規模に発展の懸念=米紙

【大紀元日本8月17日】米国は引き続き中国製品および農産物の安全性問題に対して、強い関心を示している。米紙「ニューヨーク・タイムズ」は8月16日に、中国四川省成都市発の情報に関する報道で、中国国内でウイルス感染した豚の数が全国にわたり急増し拡大したため、豚肉価格も高騰したという。同紙は、中国での感染が世界的規模に発展すると懸念を示した。

動物ウイルス専門家は、中国政府は意識的に事態の深刻さを無視し、国際病理専門家の調査協力に対しても拒否していると指摘した。一方、国際連合食糧農業機関(Food and Agriculture Organization/FAO)はすでに、中国当局に対して圧力をかけ、当局の研究結果の共有および感染した動物の検体提供を求めたという。

8月9日に成都市より発信された情報によると、今回の感染症は「ブルー・イア・ビッグ・ディジーズ(Bule-ear pig disease/PRRS)」であるとみられ、すでに中国国内の25の省・市・地区に波及しており、豚肉の価格高騰およびここ10年間における最大のインフレーションをもたらした原因とされているという。実際、豚肉の価格は昨年より85%の値上がりであった。

同紙によると、もっとも懸念すべきものとは、中国の医療システムは透明度に欠けており、かつて、重症急性呼吸器症候群(SARS)が感染拡大した当時と同様に、今回の新型高病原性PRRS(豚生殖器・呼吸器症候群)も中国で発生したことから、その情報開示についてすでに国際社会の強い関心が寄せられているという。

報道の中で米イリノイ州大学免疫学教授のフェデリコ・ザクカーマン氏の話を引用し、「中国はこれまでに、このウイルスについての説明は一切行っていない」とし、SARS感染が拡大したときも、感染者の検体は国際組織へ提出し分析を行ったことはなかったとし、「中国政府は本当に無責任だ」と非難した。

今のどころ、PRRSはいったいどのような病気であるのか、人類の健康を脅かすものかどうかも、はっきりとした説明のできる証拠はない。

中国当局はPRRSが中国沿海地区および南部地区において、大量の豚が処分されたことを認めたが、感染は中国内陸および中国における豚生産最大地区の四川省などへ移動したという専門家の指摘を否定している。

報道によると、大陸農民の話では、今回のPRRS感染拡大のスピードは、これまでに見たことのない速さだとし、感染から逃れた農家はどこにもいないという。今でも大陸にある5億頭の豚の中に、どれくらいの豚が感染したかは分からない。中国当局は、今年は16万5千匹しか感染していないと公布した。一方、中国ではウイルスで死亡する豚は、平均年間約2500万頭いることから、中国政府が発表した数字を信用する人は殆どいないという。

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