高騰し続ける物価、住民生活難で飛び降り自殺=中国広州市

【大紀元日本1月24日】1月21日、中国広州市のある男性は高騰し続ける物価に耐えられなくなり、生活難に陥ったため、ビルの8階から飛び降り自殺した。目撃者によると、男性は飛び降りる直前に「物価の値上がりが早すぎ、もう耐えられない」と叫んだという。

地元紙「新快報」によると、男性は飛び降りるまで8階ベランダの欄干に上がって長くいたことから、多くの見物者が集まったという。通報を受けて駆けつけた消防隊はエア・クッションを用意し、救助の準備をしているときに、男性が急に飛び降りたという。駆けつけた救急隊員が、その場で男性の死亡を確認したという。

現場にいた清掃業者によると、飛び降り自殺をした男性は身長約160センチで、寒い中でも薄着だったという。また、目撃者・蕭さんは、男性が飛び降りる直前に、「値上がりが速すぎる、もう耐えられない」と叫んだという。これについて、他の目撃者も同様のコメントだった。蕭さんは「経済的圧力が大き過ぎて自殺したのだろう」と語った。午後3時を過ぎても、死亡した男性の親族友人は現れなかった。

昨年以降、中国大陸各地では食糧、油、肉等の食品を中心とする一般庶民の消費価格が大幅に高騰したため、庶民の収入が減り、支出が増加して、生活レベルが下がり、生存することが脅かされたのだ。特に広東省が顕著であるのだ。

香港「明報」によると、広州の市場に流通されている豚肉の価格は昨年同期比3倍強になったという。昨年同期の豚肉価格は10元だったことに対して、明報記者は1月17日に広州市徳政街の町で、流通している豚肉の価格が32元であることを確認したという。そのほかに、少し前に石油価格高騰の影響で、菓子類の価格も高くなり、収入が減少しつつある庶民にとって、旧正月を迎えるのが苦しい状況になっている。

一方、広東省政府はこのほど、物価高騰を抑制する措置を打ち出し、2008年全省住民消費価格高騰率を4%以内に抑えると発表したにもかかわらず、広東省の食糧、油、肉、鶏卵、水産物、野菜、石油の価格は依然として上昇しているのだ。

(翻訳/編集・余靜)
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