鳥インフルエンザ・ウイルス変異、専門家注意呼びかける=中国

【大紀元日本3月12日】中国広州呼吸疾病研究所所長の鍾南山氏は、高病原性H5N1型鳥インフルエンザ・ウイルスは一部がすでに変異したことを発表・警告した。特にこのほど、香港において鳥類が鳥インフルエンザに感染したことに相次いで、3月初旬に香港において、女児(3)がインフルエンザに感染して死亡した

中国広州呼吸疾病研究所所長の鍾南山氏(AFP)

ケースが発生したことに対して、人々に注意呼びかけた。

鍾氏は、広東省も最近、鳥インフルエンザの感染症例があることから、広州および香港はインフルエンザ感染時期がピークになっていることから、鳥インフルエンザの人への感染を懸念している。

鍾氏は、少し前に甲型インフルエンザに感染して死亡した女児のケースについて、インフルエンザ感染から肺炎などの症状を引き起こし死亡する症例は年々発生しているが、死亡症例が現れたこと自体が信号であると警告した。また、インフルエンザの予防注射は100%有効ではないとし、中国各病院に対して、患者が肺炎を引き起こし高熱になった患者に対して、医療費の徴収よりも救急措置を施すことを最優先すべきだと主張した。

中国政府側の発表によると、今年に入って、中国大陸では計12件の鳥インフルエンザ感染報告を受けており、その内の3件は確認し、それぞれがチベット自治区の2件および貴州の1件だという。農業部の獣医関係者は、今年の鳥インフルエンザ感染予防状況は複雑だと示した。

*女児死亡、ウイルス変異が原因

一方、香港衛生防護センターの総監督・曾浩輝氏は3月10日に、今月初旬にインフルエンザに感染して死亡した女児の解剖報告では、女児の肝臓は顕著に異変したことが分かった。

曾氏は、特に女児の肝臓は脂肪化していることを挙げ、単なるインフルエンザが原因で一気に病状を悪化させることは考えられないと指摘した。当局は現在細胞等の検査にて原因究明している。曾氏は立法会の伝染病監督測定業務会議で、インフルエンザ・ウイルスの変異の可能性が高いことを認めた。

曾氏は、香港当局が確保しているインフルエンザ用ワクチンは、ブリスベンH3N2甲型インフルエンザに対する有効性が40%~80%で、65歳以上の者は予防注射が必要だと強調した。香港は毎年約100万本のワクチンを輸入しており、そのうちの3割は公立病院へ、残りは私立病院に供給している。

(翻訳/編集・余靜)
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