中国有毒粉ミルク事件:メラミン添加は3年前から=河北省副省長

【大紀元日本9月19日】中国有毒粉ミルク事件について、河北省当局による調査の結果、問題の牛乳提供業者が2005年にはすでに牛乳の中にメラミンを添加していたことを、粉ミルクメーカーの三鹿グループが早期に知っていたにもかかわらず隠し続けていたことが9月17日、明らかになった。

上海経済紙「財経」によると、中国河北省副省長・楊祟勇氏は17日、河北省政府と石家庄市政府は「三鹿粉ミルク問題」に対し、すべて責任があることを認めた。なかでも石家庄政府はこの事件に対し重大な責任があるとしている。

石家庄市は粉ミルク問題が最初に発見されたところで、石家庄三鹿グループ株式有限会社は8月2日に石家庄市政府に対し、粉ミルクの品質に問題があることを報告している。しかし、市政府の公表が間に合わず、9月9日に省政府に報告したのみということについては重大な責任があるだろう。

楊氏によると、警察は三鹿が生産と販売の一環で意図的にメラミンを添加したのか、また市政府との結託があったかどうかについて調査しているという。また、三鹿は石家庄市政府への報告の前に事実の隠ぺい工作があったとしているが、何を隠蔽していたのかについては言及しなかった。

河北省の初期調査によると、三鹿グループ372ヶ所の牛乳提供所のうち41ヶ所でメラミンを添加していたことが明らかになった。現在、警察は27人の容疑者を拘束しており、この中の4人はすでに逮捕されている。多くは牛乳提供所の経営者だという。

「彼らは酪農家ではない。酪農家は被害者だ」と楊氏は話す。三鹿グループは以前、酪農家が牛乳の中にメラミンを添加したものと伝えていた。

調べによると、2005年4月から牛乳にメラミンを添加していたという。

楊氏によると、調査を受けた372ヶ所の牛乳提供所は、三鹿グループ以外のほかの乳製品企業には牛乳を提供していないという。さらに、国家品質検査総局の先日の発表によると、ほかの22企業69の製品から含有量は様々だがメラミンが検出されているが、これら22企業と三鹿グループの牛乳の出荷元とは別である。同局・李長江局長17日の発表によると、現在この22企業の製品のメラミンの出所を追跡中とのこと。

専門家によると、メラミンの乳児体内における最大蓄積限度量は粉ミルク1kg中15mg。しかし、三鹿の慧幼Ⅱ較大嬰児および幼児用配合の粉ミルクには1kg中2563mgを超えるメラミンが添加されている。

(翻訳・坂本)