香港:新型インフル、新たに12人感染

【大紀元日本6月13日】香港・銅鑼湾(トンローワン)にある、サン・ポールズ女子中学校で数日前に香港域内で初めての新型インフル感染者が出てから、6月11日、さらに12人の学生が感染したことが分かった。香港政府は香港全域小学校、幼稚園、保育園などに2週間の休校を命じた。今回の12人の感染者全員は海外経験や海外からの旅行者との接触はないという。現在全員は隔離検査を受けている。当局は感染ルートの確認を急いでいる。

数日前に、英ロンドン、米サンフランシスコおよびスイスのジュネーブから香港に入国した旅行者が新型インフルに感染したことがあったばかりである。現在分かっただけでも、香港で新型インフルの症例は63件がある。

*小学生感染・死亡率高い

曾蔭権(ドナルド・ツァン)香港行政長官は、香港民衆に対して香港域内での感染は回避できないとし、事前の準備と警戒が必要だがパニックになる必要はないと呼び掛けた。

一方、食品および衛生局局長の周一岳氏は、海外の経験では米・墨・日は共に学校から先に感染することに鑑み、香港では特に小学生以下の児童の感染率が通常の2倍であることから、感染を有効的に制御するために、全域休校を実施すると示した。

また、教育局長の孫明揚氏は親に対して、休校期間中に子供たちを人の多い場所へ連れて行かないように呼び掛けた。中学校に関しては、中学生の自己管理がしっかりしているため、万が一感染者が出た場合に、香港全域ではなくて、その学校のみの休校になると明らかにした。

*ディズニーランド、格安セットチケットキャンペーン

香港ディズニーランドは今回の休校に対して6月12日より月末までの期間限定で、小学生および幼稚園生向けの安いセットチケットキャンペーンを開催した。これに対して、周氏はディズニーランドに対して子供たちに人の多い場所に誘いを掛けるべきでないと異議申し立てた。

周氏は、香港は毎年の7月、8月ではインフルエンザが流行るが、現在の状況からすると6月に早まる可能性もあると示した。

一方、7・1のパレードへの参加を控えるようにすべきかについて、周氏は、パレードの参加人数を減らさなければならない医学的根拠はないとしたが、慢性疾患持ち者は如何なる大型イベントに参加しないよう呼び掛けた。

*衛生署など、児童へのサービス一時停止

新型インフルが香港域内で発生し、12日より小学生の歯の保健サービスなどや中央図書館の玩具図書館。児童マルチメディア資料室、文化博物館内の児童探知館などを含む一部の児童施設を14日間閉鎖し、また、康楽文化事務署はウイルスの拡大を防ぐために、子供たちのためのイベントは6月25日まで暫時的に中止した。

また、医学管理局は6月13日よりインフル診療所8カ所を設け、新型インフルを専門的に対処し、必要でに応じて、18カ所に増やすと示した。

 (記者・林怡、陳楡林、翻訳編集・余靜)
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