焼身自殺で強制立ち退きに対抗、女性実業家が死亡=四川省

【大紀元日本12月9日】中国四川省成都市で先月13日、地元当局による工場の立ち退きに反対していた唐福珍さん(47)が、焼身自殺を図るという事件が起こった。唐さんは病院に搬送されて治療を受けたが、同月29日に死亡した。地方当局は唐福珍さんの抗議行為を「暴力で法律に対抗」と定め、現在、唐さんの夫を含む家族11人が拘束されている。

事件の発端は、道路建設という名目で、唐さんの夫が所有する工場の周辺を買い占めていた地元当局が、市価の3分の1で工場を買い取ろうとしたことだった。唐さんの家族によると、地元当局は、言い値に従わなければ工場を違法建築として取り壊し、一元も支払わないと唐さんの家族を脅迫。13日朝、当局は強制取り壊しに踏み切った。唐さんの夫は陳情で北京を訪れていたため、不在だった。

取り壊しに対し、唐福珍さんは工場の屋根の上でガソリンをかぶりながら、「取り壊しを止めて、話し合おう。さもなければ、焼身自殺をする」と叫んだ。現場にいた警官と政府職員が取り合わなかったため、唐さんは自らに火を付け、自殺を図った。この時、唐さんの家族は警官らに殴られ、4人が負傷、7人が逮捕されている。現在、唐さんの夫を含む家族11人が拘束されている。

唐福珍さんの死亡事件が中国のネット上で大きな反響を呼び、多くのメディアに報道されている。「第2の孫志剛事件」(※)とネットユーザーらが当局に怒りを示し、「命の尊厳を守る勇気の女性」と唐さんに敬意を示す書き込みがネット上に溢れている。

工場の屋上でガソリンを体にかぶり、取り壊しの停止を求めた唐福珍さん(youmakerより)





http://www.youmaker.com/



(※)2003年、中国全土を震撼させた事件。広東省広州市で仕事をしていた孫志剛という外省からの青年が、暫定居住証明書を携帯しなかったために当局によって連行され、収容所で殴打されて死亡した事件。この事件をきっかけに、暫定居住証明書のない人の収容・原籍送還に関する法整備や制度、収容所に疑問が集まっていた。

(翻訳編集・楊J)
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