「夫を返して」 弁護士の妻、ニューヨーク・タイムズに投書

中国当局に連行されてから1年近く「行方不明」になっている中国人権派弁護士高智晟氏について、妻の耿和さんがこのほど、ニューヨーク・タイムズ紙に投書し、中国当局に対して、「夫を返して」というメッセージを発した。

 同紙は3月27日、耿和さんの投書を掲載した。「約1年前、中国当局は再度夫を拘束しました。あれから、彼の消息が絶たれました。夫はいまどこにいるのか、まだ生きているのかどうか。私は何も知りません」と耿和さんは綴った。

 2005年末までに、高智晟氏は3度にわたり、胡錦濤主席などの最高指導者宛の公開嘆願状を発表し、法輪功への集団弾圧の違法性と残虐性を訴えて、弾圧の中止を懇願した。その直後、同氏は逮捕されて執行猶予付きの懲役刑を受けた。それからの5、6年間、同氏への逮捕・釈放が繰り返された。耿和さんは今回の投書でこう語った。「夫は確実にリンチを受けているでしょう。彼は拷問に耐え続けていました。2007年のとき、(監禁中に)電撃ショックや、タバコによるやけど、爪楊枝で性器を刺すなどのリンチを受けました。2009年のとき、2日間続けて暴行されたり、イスに数時間も縛り付けられたりして、殺すとの脅迫も受け、子どもたちが精神障害者になったとも聞かされました」

 2009年3月、中国当局の迫害から逃れるため、耿和さんは2人のこどもを連れて、支援者の助けで米国への脱出に成功した。いまはサンフランシスコに住んでいる。彼女は、「私と子どもたちは自由を得ていますが、夫(父)のことがとても気がかりです。彼が拷問に耐え続けていると思うと心が引き裂かれる思いで眠れぬ日々が続いています。いまだに彼の消息がない中、3人はよく抱き合って泣き崩れてしまいます。私たちの心は中国国内に残されており、ここにはないのです」と心の苦しみを語った。

 耿和さんは夫を救出するために、これからも国際社会に支援を呼びかけ続けていくという。「夫の遭遇はまさに中国人権の真の状況です。国際社会が絶えず関心を示すことで、はじめて彼の命を救えるのです。いろいろな場で持続的に支援を訴えていかなければならないのです」と彼女は語った。

 国連人権理事会の関連チームが最近、中国当局に対して高智晟氏の釈放を求めたことについて、彼女は同投書で感激の意を示したほか、「オバマ大統領には懇願したいのです。父親として、弁護士として、そして米国の最高指導者として、ぜひ私たちの切なる願いが実現するよう手助けください。少なくとも、胡錦濤主席に要求して、夫と連絡させてほしいのです」と言葉を綴った。

 「もし、夫がすでに殺されているとしても、彼に尊厳ある永眠を遂げさせるため、私たち家族には最後の行事を行うことが許されるべきです」

 

(翻訳編集・叶子)

 

関連記事
【大紀元日本7月6日】魂は、本当に存在するのだろうか。古来、人々は魂の存在を信じ、日本では仏壇のお供えや法事、お盆などの行事が行われきた。また、最近では医療の蘇生技術も発達し、臨死体験を語る人も多い。
古代中国では、人は輪廻すると考えられていました。肉体が死んでも、人には「元神」(げんしん)や魂があり、それは永遠に不滅であるというのです。しかし、現代になり、輪廻について語ると、宗教的、文化的な説教だと受け取られ、生命科学の概念ではないと思われる傾向にあります。そのため、科学で説明のつかない生命現象は黙殺されてしまいます。しかし、輪廻について研究している生命科学の研究者も、ごく僅かながらいます。彼らの研究結果は、古代に信じられていた輪廻について改めて考えさせてくれるでしょう。
中華民族は重要な転換点に差し掛かっており、中国共産党による約百年の踏みにじりと侮辱と破壊のため、いまや深刻な危機に陥っている。共産党による民族と国民への迫害の制止を急がなければならない。現在中国の情勢は未曾有の変化をみせている。この特殊な時代において、「豪傑の士」が時勢に沿って偉業を成し遂げれば、中華民族を明るい未来へ導くことができる。それについては、特別な立場にいる習近平氏は実に優位にあり、天意に沿って行動し、共産党を捨て、民族の危機を回避させることができれば、歴史にその名を刻むことができる
輪廻転生があるとしたら、魂はどのタイミングで赤ちゃんの身体に入るのでしょうか?世の中には、生まれる直前の記憶を持つ人たちがいます。彼らによれば、赤ちゃんは、自ら自分の母親と身体を選んで生まれてくるそうです。皆さんは信じますか?
「誰にでも無料で、どこにいても、世界水準の教育が受けられる」との理念で、5000本以上の教育ビデオを公開するサイトがある。サイト創設者で数学の天才と呼ばれるバングラデシュ出身の男性は、「価値10億ドル」とさえ試算される教育ビデオの有料化を頑なに拒む。その才能と道徳観はビル・ゲイツも嫉妬させるほどだ。
身体からゆっくりと抜け出し、上から自分を眺めていた―瀕死の状態から生還した人は、時に不思議な体験を語ることがある。光を見たとか、トンネルを抜ける感覚があったなど様々な報告があるが、それら「臨死体験」の科学的根拠については賛否両論だ。しかし、おおむね共通しているのは臨死体験者の人生観が根底から変わり、非常にポジティブになるということ。彼らは時に、常人の理解を超えた寛容さを見せる。
「きれいな花畑が見えた」「たくさんの光を見た」など、臨死体験者の多くは穏やかで美しいイメージを語る。しかし、オランダ人のサーテジー・ゲーツさん(Saartjie Geurts)は、死の瞬間は恐ろしく、まさに地獄だったと話す。
子どもを必要とする外国人夫婦が、中国で自分たちの養子を探すとき、たいてい孤児院をめぐるだろう。しかし、中国人自身は孤児院をめったに利用しない。ソーシャルメディアで子供の広告を見つけて、違法取引する。