王立軍氏の駆け込み「重大かつ悪質」 薄煕来氏は北京で取り調べ中 

【大紀元日本3月16日】重慶市トップの薄熙来・共産党委員会書記と火種となった王立軍・副市長の解任が決まった15日、李源潮・中共中央組織部長は、王氏の米総領事館への駆け込みは「重大かつ悪質」と厳しく非難し、王氏には厳しい処罰が下されることを示唆した。一方、薄煕来氏も重慶に戻れず、北京で中央当局の調査を受けているとの情報が伝わっている。


李部長の発言は、重慶市トップ交代が公表された後に開かれた市の指導者幹部会議の席上で行われたもの。「今回の異動は、王立軍事件がもたらした深刻な政治的影響に鑑み、中央が現在の情勢と大局に基づき、慎重に考慮して決定したものである」と薄氏の解任について李部長は説明した。

シンガポール紙・聯合早報の分析によれば、王立軍事件は一時、「精神不安定」で片付けられる動きも見られたが、今回の李部長の発言は、王氏の駆け込みは「自身の意思によるもの」と当局が結論づけたことを示した。「これは王立軍が最低でも党除籍と公職追放の処分、下手すると法的に処罰されることを意味する」と同紙は専門家の見解として指摘した。

温家宝首相も前日の記者会見で、王立軍事件への調査は進展を得ていると述べ、「調査と処理の結果は必ず人民に対して答えになるようなものにする。しかも、法律と歴史の検証に耐えられるものにする」と王氏への法的処分を示唆していた。

一方、解任が宣告されたばかりの薄煕来氏は、本来出席するはずの同指導者幹部会議に参加していないもよう。同会議の様子を放送した重慶衛星テレビの映像には薄煕来氏が写っておらず、また、国内メディアに掲載された重慶代表団の写真にも薄氏の姿が見当たらない。

米国の中国語メディア・多維新聞は、両会終了後、薄氏は重慶代表団と一緒に重慶に戻っておらず、北京に留まって中央当局の調査を受けているとの情報を伝えている。

 (翻訳編集・張凛音)
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