陳光誠氏「出国できるかどうか」不安を吐露 親戚の迫害続く 米国公聴会で発言

【大紀元日本5月18日】米中の外交論争の中心となっている盲目の人権活動家・陳光誠氏の処遇について、中国当局は、陳氏と家族に2週間以内に渡米の準備を整えると本人に伝えたという。一方、15日に米国下院外交委員会の公聴会に北京から電話で参加した陳氏は、家族への迫害が続いていると証言し、不当性を訴えた。

自宅軟禁から脱出した陳氏は現在、パスポートが発給されておらず、北京市内の病院にて再び軟禁状態に置かれている。16日、病院を訪れた中国当局の査証担当者が、パスポート作成には2週間を要する、と陳氏に伝えたという。だが「自分と家族のパスポートが取得できた後、すぐに中国を離れることができるかどうかわからない」と陳氏は公聴会で話した。

陳氏が米国下院外交委員会の公聴会に参加するのは、今月3日に次いで2回目。

陳氏を支援する人権団体の助力で北京の米国大使館に駆け込んだ陳氏。処遇については米中間の外交争議にまで発展した。両国担当者は特別会談を行い、その結果、米国のニューヨーク大学へ留学する目的で渡米することで合意した。米国務省のヌランド報道官は、陳氏の留学の査証手続きはすでに完了しており、入国許可の用意はできていると公聴会で話した。

一方、陳氏の故郷で山東省沂南に残された実兄、甥、義姉などの親戚に、地方当局者からの報復攻撃が相次いでいる。

陳氏の公聴会での発言によると、地元公安局関係者が、自宅と実兄宅を襲撃し、暴行を加えたという。中国人権保護・観察団体「中国人権」が伝えるところによると、実兄の陳光福氏は椅子に縛り付けられて革ベルトやこん棒で打たれ、足を酷く踏みつけられた。回復困難なほど手足の感覚神経は損傷したと伝えられている。光福氏は連行され、行方が分からなくなっている。

また光福氏の息子・克貴氏は、当局者の暴行に対抗しようと包丁で切り付けた。現在、克貴氏は拘留されており、殺人未遂で起訴されている。陳氏を含め、多くの人権団体は克貴氏の行為を、本人と妻を守るための「正当防衛」行為と主張している。

(翻訳編集・佐渡 道世)
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