<赤龍解体記>(69)胡錦濤の18大後も軍主席留任を図る秘密

【大紀元日本6月11日】香港メディアの情報によると、先日、2人の中共中央軍事委員会副主席と8人の軍事委員が、胡錦濤主席が18大後も軍主席に留まるようにとの内容を記した要望書を中央委員会に提出した。

この情報が確かであれば、今秋開催予定の18大後、胡錦濤は_deng_小平、江沢民の前例にならって、少なくとも2年ほど軍の実権を握ることになる。胡錦濤は中共トップの座についた後も、長い間、江沢民勢力に牽制され続け、党、政、軍において「飾り物」でしかなく、実権をそれほど握れなかったとされていた。そして下記に示すような「暗殺」にも遭遇している。

2006年5月、胡錦濤は黄海で北海艦隊の軍事演習を視察中、乗っていたミサイル駆逐艦が両サイドの他の軍艦から同時に砲撃を受け、同艦上の5人の海軍兵士が死亡した。 突如の出来事に、胡錦濤が乗ったミサイル駆逐艦は全速で演習海域を離れていった。その後、胡錦濤は艦上のヘリコプターで青島基地に帰還し、北京には帰らず、雲南に向かった。事態が沈静した1週間後、北京に姿を現した。

その後の調査によると、胡錦濤が乗ったミサイル駆逐艦への砲撃を命令したのは、当時の海軍司令官・張定発であった。この張定発は江沢民の腹心であったとされる。事件発生の数ケ月後、この張定発は北京で急死した。しかも、彼の死について、弔辞や官報などでの知らせは一切なく、海軍の小新聞「人民海軍報」だけが写真抜きでごく短い知らせを掲載しただけであった。この暗殺未遂事件の情報は香港のメディアが発信した。

事件後、胡錦濤は軍の権力を確実に握ることがもっとも重要だと深く理解した。胡錦濤が北京帰還後最初にしたことは、同年8月、張定発の海軍司令官職を罷免、その後、北京軍区を掌握することを狙い、そのためにもっとも重要な北京衛戍区司令官とそれの政治委員から手を加えはじめるべく周到に布陣した。

大紀元の独占情報によると、昨年、江沢民死去を流布したときから、胡錦濤は江沢民勢力への反撃を始めており、偽りの情報を流布した目的は民意や江沢民勢力の実力などを図るためであったという。2011年より、胡錦濤は次期トップと内定された習近平とも手を携え、党内の左派を牽制することで協力するようになった。

近年来、とりわけ薄煕来の失脚に伴う党、軍の実権を確実に握るようなったことに加え、軍の要員からの願書も時勢に乗って出されている。この一連の動きから判断すれば、今秋開催される予定の18大後も、胡錦濤が引き続き軍事委員会主席を担うには、ほぼ障害がなくなった。

中央の中で争点とされている法輪功弾圧問題をめぐっても、胡錦濤は江沢民と意見が分かれ、長い間江沢民勢力から牽制され続けた。そして暗殺されそうになった根本的な原因もそこにあった。

今後、世論の注目点は、13年ものあいだ不法に残酷な迫害を続けてきた法輪功問題で、江沢民から着せられた濡れ衣を脱ごうとする胡錦濤は、軍主席の留任が確実となった今、法輪功問題に対しどう行動するか、それに伴って法輪功迫害により甚大な罪を犯した、いわゆる「血債邦」という江沢民勢力をいかにして清算するかなどにあると思われる。

 (翻訳編集・呈工)
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