エクアドル、森林300万ヘクタールを競売 中国が有力候補

エクアドルの森林(waldopics/flickr)

【大紀元日本4月2日】エクアドル当局はアマゾン流域の熱帯雨林300万ヘクタールを競売にかける予定で、落札者の有力候補に中国の名があがっている。その面積は、同国の所有する森林800万ヘクタールのうち3分の1にもおよぶ。英紙ガーディアンが先月26日に報じた。

その報道によると25日、中国を訪問したエクアドル政府一団は北京で、中国の石油企業に森林売却案を投げかけた。取材に対して競売計画に係る担当大臣は「私たちは主要な取引相手である中国に訪問する必要があった」と答えているという。他にも一団はコロンビア、フランス、シンガポール、アメリカを訪れ、入札参加を呼びかけている。

中国が貸し付けたエクアドルの債務はGDPの1割に上る70億ドル。2009年、中国は石油供給と引き換えに貸付を始めた。またエクアドル最大級の2つの水力発電プロジェクトにも資金提供をしている。さらに今後、100億ドルの石油精製所建設計画に中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)が資金提供することも明らかになっている。

「これ(森林競売)は一種の債権問題。エクアドルは国の発展に中国の融資を依存しすぎており、これが環境保護を妥協させた原因」と環境保護と人権問題を監視するNGO団体アマゾン・ウォッチの活動は同紙のインタビューに答えている。

石油開発には著しい環境汚染が伴う。そのためエクアドルでは昨年、石油採掘活動には現地市民との事前交渉がなければならないとの法規が定められたはずだった。しかしながら、今回の競売計画は地元住民に知らされておらず、怒りの声が上がっている。

(翻訳編集・佐渡 道世)
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