上海の鳥インフルH7N9型 南京でも感染例

暴露された南京での感染例(微博)

【大紀元日本4月2日】中国国営新華社通信は1日、上海などで鳥インフルエンザH7N9型で3人の感染例を報じた。これを受けてか、2日、インターネットで南京市の病院関係者と名乗るものが、同型インフルに感染し、重体の女性を隔離していることを暴露した。

ミニブログ・微博のユーザー「不死鳥」は自称、南京市鼓楼区鼓楼医院の管理職。彼は、同型インフルエンザに感染した女性の診断書を写真で撮影し、微博に投稿した。そこには、南京市江寧区の市場で家禽業を営む45歳の女性が、3月30日に同型インフルの感染者と認められ、隔離されていると記載されている。

現在、元の投稿は削除されているが、またたくまに写真は中国のインターネット上に広がった。

南京市当局はこの感染例を当時、発表しなかった。この暴露を受けて、専門チームが調査を開始していると市の広報担当は2日に述べた。

H7N9型の人間への感染は今回の中国の世界初で、専門に対応するワクチンは現在ない。

1日の新華社の報道によると3月、上海と安徽省の3人がH7N9型に感染し、うち2人が死亡、1人が重体だという。

3人の年齢性別はまばら。死亡したのは27歳と87歳の男性でともに上海在住。重体で現在治療中の女性は35歳で、上海の西側に位置する安徽(あんき)省在住者。

4人は同様の初期症状が見られる。高熱とせきが続き、その後、重い肺炎や呼吸困難を起こした。

上海のケースを調査する専門家チームによると、感染ルートは不明だが、感染者の家族や友人88人には該当ウイルスが検出されなかったため、人間から人間へ感染する可能性は少ないと見られ、野生の鳥などから感染したと推測している。

鳥インフルエンザはこれまで、世界で600人の感染例を出したH5N1型が知られているが、H7N9型の人間への感染記録は世界で初めて。今回の小規模な感染例について、専門家チームは感染力と毒性の調査を進めている。

 (翻訳編集・佐渡 道世)
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