中国の政協報道官、周永康氏の汚職問題否定せず、息子逮捕の報道も

【大紀元日本3月4日】中国の国政諮問機関である人民政治協商会議(政協)の呂新華報道官は2日、最高指導部の元メンバー、周永康氏の汚職疑惑について、「どんな人であろうと、地位の高さに関係なく、党紀や法律に違反した場合、厳しい処罰を受けなければならない」と否定しなかった。翌3日、中国各紙は周氏を名指しで家族の不正蓄財を報じ、同氏への処分もまもなく正式に発表されるとみられる。

呂報道官の発言は香港紙記者の質問に答えたもの。「私に言えるのはこれだけ。あなたもお分かりですよね」とこれまで同氏をめぐる噂を事実上認めた。

一方、中国メディアは周氏の息子、周濱氏の不正を一斉に報じ、周氏問題の正式発表に向けての世論作りを行った。

北京人気紙「新京報」は2日、周濱氏夫婦と周永康氏の弟夫婦が石油業界で複雑に絡んだ利権を図で説明し、弟夫婦は昨年12月1日に国有資源大手「中国石油天然ガス集団」の関連企業との取引をめぐり調査を受けていると報じた。この記事は共産党機関紙人民日報電子版にも転載された。

財新網は3日、周永康氏の生い立ちと、貧困だった兄弟が周氏出世後、富豪に駆け上がる過程を詳述した。兄弟の1人も現在、調査を受けている。

大手ポータルサイト「手の捜狐(SOHU)」の財経コラムは、「周濱氏を中心に、巨大かつ秘密的な『官商帝国』が構築された」と指摘し、この帝国のメンバーに最近、相次ぎ失脚を報じられた周永康氏の腹心たちの名前を挙げた。

同報道は、周濱氏の石油業界や四川省での各種のビジネスを取り上げ、「周一族の石油業界での影響力は非常に強い。中国石油天然ガス集団の上から下まで周濱氏の手下だらけだ」と指摘した。

これまでも周氏の弟や息子の汚職疑惑は多くのメディアが報じたが、周氏との関係を説明していなかった。一連の報道で周氏本人への調査が終盤に入り、まもなく発表されるとの見方が強い。

(翻訳編集・叶子)
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