なぜ温家宝首相は攻撃されたのか 周永康氏の凋落で明かされた内幕

【大紀元日本8月21日】中国の温家宝首相は就任前後から、海外メディアに「家族が金をかき集め私腹を肥やしていた」と報じられ、しきりに攻撃を受けていた。周永康・前政治局常務委員の凋落と共に、そのわけが次第に明らかになってきた。

2012年3月、中国共産党の「両会」、全国人民代表大会と全国政治協商会議が開かれた。その最終日の14日、温家宝首相は記者会見で重慶市トップ・薄熙来氏(無期懲役で服役中)を「封建主義の遺風」「文革の余毒」と手厳しく批判。翌日、薄氏は座を追われる。

党の最高指導部で薄氏の解任決定後も、温首相は薄氏の違法行為を徹底的に追及すると主張した。また薄氏の転落により、周氏主導の政変計画が暴露され、江沢民派の政権略奪の布石が完全に崩れてしまった。

周氏は当時、必死に薄氏をかばおうとしていた。同年3月21日付香港紙アップルデイリーによると、政治局常務委員の中で周氏だけが薄氏の職務を解くことに反対していた。さらに周氏は指導部に対して、薄氏をチベットのトップに任命すべきと提案したという。

同年5月に開かれた中央政治局拡大会議で温首相は周氏と激しい口論となった。温首相は薄氏の問題を問い詰め、指導部に周氏本人の調査を要求した。

それに対し、周氏は海外で流れている温首相に対するを持ち出し、首相夫人の調査を同時に進めるよう要求した。温首相はその場で「もし私と家族が私腹を肥やすなどのことをしていれば、すぐに辞職しよう」と断固とした態度を示した。

結局、周氏は調査要求を続けなかった。なぜならば、温家宝一族の着服に対する嘘の情報はすべて周氏と薄氏が仕掛けた罠だったからだ。海外の親江沢民メディアを利用し、嘘の情報を流し、意図的に温首相や胡錦涛氏、習近平氏などへ攻撃していたのだ。

以前、弊紙(中国語大紀元)の独占報道で、周氏と薄氏がグーグル(Google)を中国から追い出す計画を立て、中国の検索サイト・百度(Baidu)を買収することを画策したと報じた。それも政変計画の必要に応じ、胡温両氏と習氏に対する嘘の情報を流すことが目的だった。

(翻訳・鈴木真弓/編集・王君宜)
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