香港警察官の反省文「私は中国警察ではない」

【大紀元日本10月1日】香港で行政長官選挙の民主化を求める抗議デモの開始後、香港政府は9月28日に沈静化を急ぎ、機動隊を出動させた。機動隊はデモ隊を排除するために87発の催涙弾を発射した。香港警察は現在、世論の圧力のため、休暇届や辞表を出す警察官が途絶えない。中には自分の行為に対して反省する警察官もいる。

9月30日付香港紙・アップルディリーなどによると、香港警察の補助警官Arnold Wai氏は9月28日夜、Facebook上で警察を辞職したことを書き込んだ。その中で、「かつて自分は世の中で最も幸福な人だと思っていた、なぜならば、小さい頃の夢を実現して警察官になった。…しかし、今晩、私は上司に電話して、この仕事を辞めた。私は誰かの政治の道具になりたくないからだ」と述べた。

もう一人の警察官は29日、「私は公安(中国警察)ではない」との署名で以下のような反省文を発表し、誠心誠意、香港の人々に謝罪をした。

「ごめんなさい!私は直接出てきてみなさんに謝罪する勇気がない。今私はとても怖い。初めて催涙弾が放たれたのを見た瞬間、私の心は痛かった。私は反省文を書いているところを発見されるのがとても怖い、なぜならば、私は仕事を失いたくない。私はずっと考えていたので、一晩中眠れなかった」

「私はもともとデモをする人たちがしつこくて大嫌いだった。同僚もデモを追っ払うことを嫌がっていた。警察はデモ隊に対処する際、たくさんの制限がある。しかし、今回はさらに強い武器を使っていいという事を知っていたので、みなとても喜んでいた」

「しかし、デモ参加者に催涙弾が放たれた直後の反応をみて、私は唖然とした。もともと静かに座っていた若い男女が催涙弾を受け、痛み苦しんでいる姿をみた瞬間、私は涙を流した。私たちをみな殺人狂だと思わないでください。少なくとも私は戦場に出る心の準備が出来ていない。私は他の警察官に見られてはならず、ただ何事もなかったように引き続きその場を沈めるしかなかった」

香港政府の鎮圧命令を受け、機動隊は抗議者に対し、唐辛子スプレーを浴びせかけ、催涙弾を発砲することで強制排除に乗り出した。香港メディアによると、これは香港警察が初めて香港人のデモ活動に対して催涙弾を使用したという。衝突のなかで、少なくとも89人が逮捕され、56人以上が負傷し病院に搬送された。

9月28日夜、デモ隊に対抗する香港警察 (大紀元)

辞職した香港警察の書き込み (Facebookからスクリーンショット)

(翻訳編集・鈴木真弓)

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