中国当局、IT大手の方正集団幹部らを調査 令計画氏の失脚に関連か

【大紀元日本1月7日】中国のIT大手、北京大学が設立したグループ企業・北大方正集団有限公司(方正集団)は、幹部4人が当局から調査を受けていることを明らかにした。複数の中国メディアが、令計画・前政治協商会議副主席の家族が日本の京都で大豪邸を購入したとき、幹部の1人が仲介したと報じているため、調査は令氏の失脚に関わる可能性が浮上した。

方正集団は5日夜、同社の取締役会長の魏新氏、最高経営責任者(CEO)の李友氏、社長の余丽氏ら幹部3名が当局から調査を受けていると発表した。中国メディア・財新網によると、3人のほか、李友氏の弟、副社長の李国軍氏も一緒に連行された。

方正集団は調査の詳細を明らかにしていないが、傘下の方正証券の主要株主である北京政泉は昨年12月8日、方正集団の幹部がインサイダー取引や国有資産の横領を行ったと当局に告発したと自社ウェブサイトで明かした。これについて、方正集団は疑惑を否定するコメントを出していた。

令計画氏の失脚後、方正集団に調査が及ぶのは時間の問題とみられている。CEOの李友氏(51)は令氏が設立した秘密グループ「西山会」運営の主要なスポンサーだったと言われる。令氏の家族が京都で豪邸2軒を購入した代金は方正集団の取引銀行を通じて送金されたという情報もある。

昨年12月26日付海外華字メディア・明鏡郵報によると、令氏の妻・谷麗萍氏は同16日、北京のホテルで「西山会」が行なった不正の証拠隠滅について李氏と打ち合わせをしている最中、情報を得た公安当局がホテルで谷氏の身柄を拘束しようとした。その場を脱出した谷氏は、李氏の助けで日本に逃亡しようとしたが、失敗し、同24日には山東省の青島市で逮捕された。同報道の真偽は不明。今のところ調査協力に関し、中国当局からの説明は得られていない。

党中央統一戦線工作部長(全国政治協商会議副主席を兼務)の令計画氏(58)が昨年12月22日、重大な規律違反で党中央規律検査委から調査を受けている。同31日、党中央統一戦線工作部長を解任された。

方正集団は1986年に北京大学の出資で設立され、持ち株比率は北京大が70%、同社幹部が30%。情報技術や不動産、金融などの事業を傘下に持つ。

(翻訳編集・王君宜)
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