刑務所警官が実名告発 「臓器強奪の闇産業チェーン」(2)

刑務所警官が実名告発 「臓器強奪の闇産業チェーン」(1)からの続きです。

 

「この内容は現実味を帯びており、告発した警官は事情に詳しい内部の人間」と瀋陽市康家山刑務所元警官の雷鳳春さんは、新唐人テレビの取材に答えている。「刑務所には多くの問題があり、幹部は思いのままに振る舞っている。闇に閉ざされた世界だ」と明かした。

 また、実際に広東省四会刑務所に収容されていた経験をもつ人物も、同局の取材に答えた。

 中国で禁じられた気功法・法輪功を学習していたという理由で拘留された清華大学元大学院生・黄奎さんは、2002年から2007年まで同所に収容されていた。「受刑者が全員健診を受けさせられるのは事実」で、告発者が名乗った警官の名前は実際にいたという。

 黄さん同様、法輪功学習者だという理由で収容されていた于新会さんは、刑務所内で医師から「法輪功学習者は他の受刑者より健康なため臓器を狙われやすい」と告白された。

 2002年から2007年まで同刑務所に収容された広東省珠海市電器会社のエンジニア陳小軍さんは、他の刑務所に「移動」という理由で突然と消えた受刑者が多くいたと話した。陳さんによると、この多くは身寄りのない人だという。

 また別の取材協力者は、病院と刑務所の協力関係を明かす。四会刑務所に近い佛山市第一人民医院の医療チームが同所に派遣され、受刑者に健康診断を実施していたという。大紀元中国語は、同病院が違法な臓器移植手術を行っているとの疑いがあると伝えている。

 米人権団体「法輪功迫害追跡調査国際組織追査国際)」の2014年の報告書によると、同病院の泌尿器科は2004年12月28日朝から翌29日明け方までの24時間以内に、5件の腎臓移植、2件の肝臓移植手術を実施した。2005年12月29日には同時に7件の腎臓移植手術を行った。「いずれも常識ではありえない移植数」と専門家は言う。

 臓器移植に関する内部告発は2006年頃から出始めた。3月16日には、衛生部(厚生省)次官・黄傑夫氏が香港「鳳凰衛視(フェニックステレビ)」の対談番組に出演し、中国臓器移植について「非常に汚くて、得体の知れない領域になっていた」と述べた。また、不透明な点が多く「ドナーの出所も数も、手術の件数も全て敏感な問題で、はっきりと説明できない」と明かした。

 また3月初め、臓器摘出に係わったという中国遼寧省の軍医学校元卒業生を名乗る男性は、生々しく体験を大紀元に独白した。暗闇の中、ワゴン車内で秘密裏に行われた、麻酔なしの臓器摘出手術。強烈な体験により、この男性は長らく精神を患っているという。

(翻訳編集/叶子・佐渡道世)
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