加糖飲料は心疾患、糖尿病を誘発(gettyimages)

内臓脂肪が30%増加?清涼飲料水に注意

夏になると暑さから清涼飲料水の摂取量が増加する。コンビニやスーパーではもちろん、自動販売機でも容易に購入できるため、暑い夏にはつい買ってしまう人も少なくないだろう。米国国立心肺血液研究所の研究によると、加糖飲料を毎日1杯摂取すると、体重の増加だけではなく、内臓脂肪の増加を招き、様々な慢性疾病を患う要因となることが分かった。 

米国国立心肺血液研究所(National Heart, Lung, and Blood Institute)は6年間に渡り、ある研究を行った。1000人の中年を対象に、清涼飲料水の摂取頻度を観察し、特殊なX線を利用して、研究の最初と最後の彼らの内臓脂肪含有量の変化を測定した。研究結果によると、清涼飲料水を全く飲まない人に比べ、毎日飲む人の内臓脂肪が30%も多いことが分かった。

米国心臓協会は2009年、健康な生活の維持のため1日の砂糖摂取量を男性は150カロリー以下、女性は100カロリー以下に抑えるべきだとするガイドラインを発表。 日本においても2012年12月、国立がん研究センターが「清涼飲料水を毎日飲む女性は、ほとんど飲まない女性と比べて脳梗塞になる危険性が1.8倍高い」との研究報告を発表した。

イギリスの栄養に関する科学諮問委員会(SACN)は、1/3以上のイギリス児童の糖分摂取は、飲み物から摂取していると発表。イギリス国民衛生部の責任者シモン・スティーブンスも、加糖飲料は、癌や心疾病を引き起こす可能性が高いため、子供は飲むべきではないと発表した。イギリスでは、糖分の取り過ぎによる肥満や糖尿病が問題になっていることから、2018年4月から 「砂糖税」を導入することが決定しており、米国の一部の州や、フランスやメキシコでは既に導入されている。

(翻訳編集・張ミョウ)

関連記事
よもぎと小豆は、漢方と日常生活において重要な役割を果たしてきました。二つの組み合わせはその味に魅力があるだけでなく、そのユニークな性質を活かして体のバランスを整えてくれます。
この若草色の団子は、ただ目で楽しむだけでなく、桜の花々とともに季節の風情を一層引き立てます。
築200年の荒れ果てた家を購入し、5年かけて新しい命を吹き込んだ米国イリノイ州の夫婦は「それだけの価値があった […]
現代社会は、ストレスや様々な疾患に直面しており、多くの人々が健康への不安を抱えている状況にあります。しかし、私たちの身近な食材には、そんな不安を和らげる力を持つ意外なヒーローが存在します。それが「キャベツ」です。
SARS-CoV-2(新型コロナのウイルス名)のスパイクタンパク質が抗がん作用を妨げ、がんを促進する可能性があることが、最近発表されたブラウン大学による細胞研究のプレプリント(査読前原稿)で明らかになった。