独占インタビュー
大学を追われた研究者が語る 中国共産党「土地改革」の暗部
重慶師範大学渉外商貿易学院の譚松教授が、大学から突然解雇された。譚氏が中国共産党の隠された歴史を研究対象にしたことが原因とみられる。
譚氏は、太子党(親が党幹部)という身分でもあり、同大学で助教授職に最年少で就任した研究者だ。しかし、今年7月夏休み中に突然解任を通告された。大学側は通常の人事調整だと説明したが、同氏が大学と交わした契約によると、雇用期間は2年も残されていた。同氏の講義は学生からも好評で、解雇される理由はどこにも見当たらなかった。
譚氏は大紀元の取材に対し、2つの解雇理由を挙げた。1つは「大学当局の求める『正確な路線』に沿って講義しなかったこと。つまり真実を口にしたこと」。もう一つは、中国の土地改革運動を調査したことだ。
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