中国の王毅外相が15日、約9年ぶりに来日し、河野外相と会談した (BEHROUZ MEHRI/AFP/Getty Images)

中国王外相が訪日、関係改善を図る

今年1月の河野太郎外相の訪中に続き、中国の王毅国務委員兼外交部長は15日、来日した。王外相の来日は約9年ぶりだ。日中関係は、2010年以降中国も領有権を主張する尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐって、急速に冷え込んでいた。

同日、河野外相が王外相との会談の冒頭で、王外相の来日は「日中関係改善の大きな一歩と受け止めたい」と述べた。王外相は、日中双方には一部の複雑かつ敏感な要素に直面しているとしながら、「今回の訪日を日中関係を正常軌道に戻す重要な一歩にしたい」と応じた。

王外相は朝鮮半島の現状や、3月末に行われた中朝首脳会談について説明した。

河野外相は、北朝鮮問題をめぐって、日中両国が「北朝鮮の完全で不可逆的、検証可能な核・ミサイル廃棄を実現するという共通の目標に向けて、一層連携していきたい」と話した。

両外相は、5月に予定される李克強首相の訪日や、今後安倍晋三首相の訪中と習近平国家主席の来日についての調整を行った。両国首脳の相互訪問を通じて関係改善を図ることで意見が一致した。

また両外相は16日、第4回日中ハイレベル経済対話に出席。同対話の再開催は約7年8カ月ぶり。経済分野での協力促進が議題になるが、米中貿易摩擦などにも言及するるとみられる。

ブルームバーグは、トランプ米政権が史上初の米朝首脳会談、対中貿易制裁、台湾旅行法の立法など中国当局にとって意表を突いた戦略を相次いでいる今、中国当局は日本に接近し、双方の関係改善を図っていると指摘した。

王毅外相の訪日日程は17日まで。

一方、安倍晋三首相は17日から訪米する予定。トランプ大統領との首脳会談では、安倍首相は北朝鮮問題で圧力強化の持続を訴えるほか、中国当局の海洋進出や日米の貿易政策についても意見交換する予定。

(翻訳編集・張哲)

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