ノーベル物理学賞、レーザー研究の米仏加3氏に 55年ぶり女性受賞

[ストックホルム/ロンドン 2日 ロイター] – スウェーデンの王立科学アカデミーは2日、2018年のノーベル物理学賞を米国とフランス、カナダの3人の科学者に授与すると発表した。視力回復手術やマイクロマシニングなどに利用できる精密工具となるレーザー技術を開発した。

3人のうち、ウォータールー大学のカナダ人女性、ドナ・ストリックランド氏は女性物理学者として3人目、55年ぶりにノーベル賞を受賞した。1903年にはマリー・キュリー氏、1963年にはマリア・ゲッパート=メイヤー氏が受賞している。

米ベル研究所のアーサー・アシュキン氏が同賞の2分の1を受賞。レーザーの光で「光ピンセット」を発明した。残りの2分の1は、米国籍を持つフランス人男性のジェラール・ムル氏と、ストリックランド氏が共同で受賞した。両氏は高強度レーザーを発明した。

ストリックランド氏は電話記者会見で「女性の物理学者を称賛すべきだ。いずれ、より速いペースで(女性物理学者が)前進する日が来ることを望む」とした。

ノーベル賞受賞者は長らく男性の科学者に偏っており、物理学賞では特にその傾向が強かった。

96歳のアシュキン氏はノーベル賞受賞者で史上最年長。ロイターとの電話インタビューで「今は太陽光エネルギーの論文で忙しい」と述べ、現在も新たな研究に取り組んでいることを明らかにした。

関連記事
ゴールデンウィーク中に外国人労働者の受け入れ拡大に向けた法改正の審議が進む。識者は「実質移民解禁ではないか」と危惧する。こうしたなか、いわゆる移民政策推進に一石を投じるオンライン署名が行われている。半年間で7500筆もの署名を集め、コメントも2300件を上回る。
現在、法廷はトランプ前大統領に対し、4月15日にニューヨークで始まった刑事裁判について沈黙しろと命じた。これに対して一部の弁護士は、この命令が違憲であり、言論の自由の侵害であるとしている。
5月6日、フランスのマクロン大統領と欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長はパリで中国共産党党首の習近平と会談し、貿易不均衡とウクライナ戦争に関する懸念を強く伝えた。
習近平のヨーロッパ訪問中、英国防省が中国共産党のハッカー集団によるサイバー攻撃を受けた。
5月3日、「世界報道自由デー」に合わせて、国境なき記者団が報告書を公開した。この報告書では、中国が世界で最も多くの記者を刑務所に送っている国であることが明らかにされている。