音が聞こえない歌姫、靴を脱いでパフォーマンスするその理由とは

クリスタルのように透き通った歌声を持つのはオハイオ州在住のマンディ・ハービーさん。

現在米で大人気中のテレビ番組「アメリカズ・ゴッド・タレント」略してAGTのシーズン12に出演し、鬼審査官のサイモン・コーウェルさんから「ゴールデン・ブザー」の最高評価を得た。なお「ゴールデン・ブザー」による審査は1シーズン毎に1度しか押せない貴重なものである。

そんな才能あるマンディさんとは一体どんな人物なのか。

彼女は18歳の時に聴力をほとんど無くしてしまう。しかし子供の頃からの夢であった歌手への憧れを抱きながら、2017年のAGTに出演し、オーディションを勝ち抜いて最後の10人にまで残った。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

She’s never giving up. #AGT ✨ @mandyharvey

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マンディさんはオーディションで、自身で作詞した「Try」という曲をウクレレの伴奏とともに披露。その透き通るような歌声で会場は静まり返り、観客や審査員を魅了してしまった。

この彼女の歌声は、鬼審査員のサイモンさんにゴールデン・ブザーを押させるのに十分だったようだ。その場ですぐに準々決勝行きが決定された。

「まさかサイモンさんからゴールデン・ブザーを押してもらえるとは思ってもみなかったわ。でも彼は耳が聞こえないからすごいって評価をくれたわけじゃなくて、私の歌声とソングライターとしての力を正当に評価してくれた結果よ。私は常に自分に何ができるのかを証明したかったの。そして何より周りの人にも夢を見ることの大切さを伝えたかったわ」と喜びを表した。

しかし耳が聞こえなくなってしまった経験は辛かったと話すマンディさん。「常に何かを失っている気分だったわ。でもこれからの人生、諦めながら過ごすのはやめようって思ったの」と振り返り、その後彼女は、視覚や楽器の放つ音のバイブレーションから音程を感じられるように特訓したという。

彼女の美しい歌声はもちろんだが、ステージに立つマンディさんがいつも裸足でいることに気がついただろうか?審査員が理由を尋ねると、マンディさんは「足から音楽のテンポを感じ取っているの。そうすることで私もバンドの一員なんだな、一人じゃないんだなっていうのを実感するんです」と回答。

マンディさんが与えてくれたこの感動は、多くの人に勇気を与えたことは間違いない。彼女は色々な意味で、このオーディションの勝者なのかもしれない。

(大紀元日本ウェブ編集部)