香港の警察は極度の圧力に直面、対立解消へ長い道のり=行政長官

[香港 24日 ロイター] – 香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は24日、反政府デモを巡り、香港の警察は極度の圧力に直面していると指摘し、対立解消に向けた道のりは長いとの認識を示した。

香港の警察は、デモ隊に対し過剰な権力を行使していると批判されている。

林鄭長官は、数カ月に及んでいる抗議デモで、死者が出ていないことは「注目に値する」と指摘し、対話が香港の政治危機解決につながることに期待を示した。

香港のデモを巡っては21日に参加者の男性に警察が暴力を振るった疑惑が浮上している。また、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは24日、デモを巡る警察の行為を調査するよう香港政府に求めた。[nL3N26F1BR]

警察当局者は23日、記者団に対し、暴力の様子をとらえたとされる映像では「警官らは(男性ではなく)黄色い物体を蹴っている」ようだと指摘した。

この件について調査する必要があることを認めたが、警察の行動に過失はなかったとし、映像は「加工された」可能性があるとの見解を示した。

林鄭長官は、警察が法の支配を施行することを支持するとしたものの、「それは警察による不正行為を容認することを意味するわけではない」と指摘。「香港では現在、相互信頼のレベルが比較的低いことを承知しているが、市民社会として機能し続けられるようにしなければならない」と語った。

また、26日に予定されている市民との対話が対立解消に向けた橋渡しになることを期待すると述べた。その上で、和解を達成するための「道のりは長い」と認めた。

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