英国、ロックダウンで小売店の客足激減 住宅市場も機能不全に

[ロンドン 20日 ロイター] – 英小売協会(BRC)は20日、英国で先月に新型コロナウイルス感染拡大防止に向けたロックダウン(都市封鎖)措置が導入されて以降、小売店の客足が83%減少したと明らかにした。

また、英不動産ウェブサイト、ライトムーブは同日、販売される新築住宅の掲載が落ち込み、有意義な住宅価格データを提供できないとした。

BRCが16日発表した4月4日までの2週間の小売売上高は27%減少したが、客足はそれを上回る大幅な落ち込みとなった。

英政府は3月23日にロックダウン措置を導入した。

BRCのヘレン・ディキンソン最高責任者は「多くの人が感染リスクを警戒して外出を自粛したため、客足は3月初めに落ち込み、この傾向がロックダウンによって加速した」と指摘した。

BRCによると、ロックダウン以降、コンビニエンスストアでは客足が増加した。

ライトムーブは通常、国内の販売向け住宅の90%超に上る広告を掲載しているが、2016年以来最も好調だった年初から急変し、新築販売はほぼ不可能な状態だと指摘。「買い手が買えず、売り手が売れない状況では市場は機能しない。ロックダウン措置の安全な緩和が可能になった時点で市場の回復を支援するには何が必要かに焦点を当てることが重要になる」とした。

ライトムーブのウェブサイト訪問者数はロックダウン発表時に約40%減少したが、過去1週間に緩やかに回復し始めたという。

同社は、ロックダウン開始前の3月8日から4月11日までの販売物件数が日々減少する中での売却希望平均価格は前年同期比2.1%上昇したとした。

英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)は9日、不動産市場は「ほぼ停止状態」になると警告し、住宅販売が過去最大の落ち込みを記録すると予想した。

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