北朝鮮メディア、22日も金委員長の動静伝えず 健康不安説くすぶる

[ソウル 22日 ロイター] – 健康不安説が取り沙汰される北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長について、同国国営メディアは22日も動静を報じなかった。

金委員長を巡っては、故金日成(キム・イルソン)主席の生誕記念日である今月15日の「太陽節」に姿を見せなかったことから、健康上の問題を抱えているとの観測が浮上。米韓の一部メディアは健康不安説を報じたが、韓国と中国の当局者や米政府筋は否定的な見解を示した。[nL4N2C91B6]

北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)と労働党機関紙の労働新聞は15日以降、金委員長が優れた市民に誕生祝いを贈ったこと以外は、動静を一切伝えていない。

KCNAが22日に伝えた主要ニュースは、スポーツ器具や桑の実収穫などに関する内容で、労働新聞は自給自足型の経済や新型コロナウイルス対策について報じた。

青瓦台(韓国大統領府)は前日、北朝鮮について異常な動きは察知されていないと表明した。

トランプ米大統領も21日の会見で、金委員長の健康不安説は確認できておらず、あまり信用もしていないと表明。「金正恩氏とは非常に良好な関係を築いている。彼には元気でいてほしい。われわれは報道内容が真実かどうか知らない」と語った。

また、金氏の状況を確認するため連絡を取るつもりかどうか問われると、「そうするかもしれないが、今はただ元気であることを願っている」と答えた。

北朝鮮情勢に詳しい専門家は、金氏の状況に関する事実を把握するのは難しいとしながらも、太陽節に姿を見せなかったのは異例で、何らかの問題が起きた可能性を示唆していると指摘する。

北朝鮮の元駐英公使で2016年に韓国に亡命した太永浩(テ・ヨンホ)氏は、「金氏について憶測が流れれば、北朝鮮は通常、同氏が元気であることを示すため数日中に対応する」と述べ、国営メディアが今回、金委員長の動静を何日も伝えていないのは異例だと指摘。特に、太陽節に姿を見せなかったのは「前例がない」と述べた。

*内容を追加しました。

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