英、EUとの貿易交渉で年内合意に自信=関係筋

[ロンドン 30日 ロイター] – 英国は、欧州連合(EU)との貿易交渉で年内に妥結することに自信があるが、そのためにはEUが英国を独立国として扱う必要があると、英交渉団の関係筋が30日に話した。

EU側の関係筋は交渉が行き詰まっていると指摘している。英国とEUはいわゆる「公平な競争条件」と統治、漁業の主要3分野で溝が埋まらない状態だ。

1月にEUを離脱した英国は、新型コロナウイルスの危機を受けても年末までの移行期間を延長しないと繰り返し主張している。

過去40年超、協調した関係を保ってきた双方は移行期間が終わる12月末までに貿易のほか、漁業や輸送などその他の取り決めで合意しなければならない。EUは包括的な協定を望んでいる。

英国の関係筋は「私はかなり前向きだ。双方は中核的な分野でお互いをよく理解している」と話した。「EUが英国を完全な独立国として扱うことができれば、かなり素早く進展すると思う」と付け加えた。「これは乗り越えられると確信している。ただそこにたどり着くまでにもう少しもめるだろう」との見方を示した。

EUは交渉期間が短いと主張しているが、2016年の国民投票で離脱派の動きを率いたジョンソン英首相は交渉を延長しない姿勢を示している。

英国の交渉団は、EUがカナダなどと結ぶ協定を基準にせず、英国には追加的な条件を求めており、交渉を複雑にしていると主張する。

英国とEUが先週設けた会合後、EUのバルニエ首席交渉官は、限られた時間で合意に至るには英国とEUの溝を埋めるために英国が歩み寄らなければならないと指摘した。新型ウイルスの危機のさなか、会合はビデオ電話形式で行われた。

英国の関係筋は「時間が限られていることや進展が必要という点ではバルニエ氏と同意見だ。標準的なカナダ形式の協定を結ぶのであれば、かなり素早く進展することは非常に明確だ」と話した。ビデオ電話形式の会合で技術面は非常に良く機能したと付け加えた。

「EUが、いわゆる公平な競争条件と、漁業での共通政策を追求し続けるのであれば、英国はそれを認めることはできない。EUが踏ん切りをつけることを望む」とした。

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