英、日本と自由貿易交渉を近く開始 日EU協定土台に

[ロンドン 12日 ロイター] – 英政府は12日、日本との自由貿易交渉を近くビデオ会議会形式で開始する方針を明らかにした。日本と欧州連合(EU)の既存の協定を土台にするが、デジタル分野などでより踏み込んだ合意を目指す考えを示した。

トラス国際貿易相は声明で「英国にとって日本は有数の貿易相手国であり、新型コロナウイルス流行で経済に困難が生じる中、新協定は貿易・投資の拡大や雇用創出に寄与する」と強調した。

また「特にデジタル分野やデータ分野について既存の協定より踏み込んだ合意の締結を目指し、双方は野心的なスケジュールの達成に尽力する構えだ」と表明した。

交渉の目標は13日に公表する予定だが、英国の企業と投資家に新たな機会を提供するとともに、EUと中国以外への供給元の多様化を通じて英国のサプライチェーンを強化することなどが含まれるという。

繊維・衣料の製造業者、専門的なサービスや金融サービスを手掛ける企業などが最も恩恵を受ける見通しとした。

新協定は日・EU間の既存の協定が土台となるが、デジタル貿易や著作権に関する条項を盛り込むことも目指し、実現すれば電子商取引業界やクリエイティブ産業への恩恵が期待される。

英政府は、新協定によって両国間の貿易は年間152億ポンド押し上げられ、関税の引き下げまたは撤廃によって英輸出業者は年間3300万ポンドを節減できるとの見通しを示した。

英政府の統計によると、2018年の対日貿易額は291億ポンドで、日本はEUを除いて第4位の貿易相手国だった。

英国は環太平洋連携協定(TPP)への参加も目指しており、日本との交渉が第1歩になるとみている。

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