米政権、コロナ治療向け医薬品で米新興企業と契約 外国依存脱却

[19日 ロイター] – トランプ米政権は、新型コロナウイルス感染症治療に必要な医薬品やその他の必須医薬品、医薬品原料の国内生産に関し、新興製薬会社フロウ(Phlow Corp)と総額3億5400万ドルの4年契約を締結した。海外依存からの脱却を急ぐ。

契約の対象はジェネリック(後発薬)で、それよりも複雑な医薬品やワクチンは含まれない。契約期間は10年、額にして8億1200万ドルまで延長できる。

トランプ政権で通商政策を担当するナバロ大統領補佐官は声明で「最も重要な医薬品、および医薬品の有効成分について、米国は長きにわたり外国の製薬会社と供給網に依存してきた。これにより、米国の医療保健、安全、国家安全保障は深刻なリスクにさらされている」とした。

今年1月に創業したばかりのフロウは、今回の契約によって、国の必須医薬品の原料備蓄に同社製品を提供できるようになるとした。

フロウは新型ウイルス感染症(COVID-19)に関連する病気で入院する患者の治療に使われる鎮痛薬や人工呼吸器装着時の鎮静薬など、12種類以上の医薬品や医薬品原料の生産をすでに開始。

同社のウェブサイトによると、製造は全て国内で行う。バージニア州で先端の製造能力や注射剤のための無菌の製造施設を導入する計画。

フロウはジェネリック製造のシビカRx、化学会社アムパック・ファイン・ケミカルズ、バージニア・コモンウェルス大学のメディシンズ・フォー・オール・インスティチュートと提携。新型コロナ感染症治療に使用される必須医薬品のジェネリック5種類について、160万回強の処方分を既に国家戦略備蓄に供給したと明らかにした。

同社のエリック・エドワーズ最高経営責任者(CEO)は過去に製薬会社カレオ・ファーマシューティカルズも創業している。カレオは高い薬価で批判を受けたことがある。

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