食品流通とコロナ感染関連示す証拠なし、WHOが中国の事例受け

[ジュネーブ 13日 ロイター] – 世界保健機関(WHO)は13日、新型コロナウイルスが食品のパッケージなどに混入するリスクを重要視しない認識を示した。

中国2都市でブラジルから輸入された冷凍の鶏手羽肉とエクアドル産冷凍エビの包装からコロナウイルスが検出されたことを受け、汚染された食品の流通がウイルス流行再拡大の原因との懸念が高まっている。

WHOの緊急事態対応責任者マイク・ライアン氏は「食品や食品のパッケージ、加工や配達を恐れる必要はない」とし、「食品や食品流通がウイルス感染に関連している証拠はない」と念を押した。

WHOの感染症疫学専門家マリア・ファンケルクホーフェ氏も、中国では数十万のパッケージに対する検査が実施され、ウイルスが検出されたのは「10にも満たない」と述べた。コロナウイルスの再感染については、しっかりと確認された報告はまだないと述べた。

ライアン氏はまた、集団感染を市中感染に拡大させないよう防ぐことがコロナ封じ込めに向けた鍵と強調した。

WHOのテドロス事務局長は、世界が少なくとも1000億ドルをコロナ対応に向けた新たな方策に投じる必要があるとの認識を示した。

また、WHOのシニアアドバイザー、ブルース・エイルワード氏は、ロシアが認可した新型コロナワクチンの幅広い使用について判断する十分な情報はないと述べた。

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