豪首相「中国が標的ではない」、外国政府との契約解除する法律を提案

[シドニー 27日 ロイター] – オーストラリアのモリソン首相は27日、州政府や公的機関が外国政府と結んだ契約を連邦政府が撤回できる新たな法律を提案したことについて、中国を念頭に置いたものではないと発言した。

同法が成立すれば、「オーストラリアの外交関係に悪影響を及ぼす」契約や「オーストラリアの外交政策と矛盾する」契約を外相が撤回できるようになる。対象は州・準州政府、地方自治体、公立大学が外国政府と結んだ契約。同法は遡及的に適用される。

オーストラリアと中国は、貿易や安全保障などの問題を巡って関係が悪化しているが、同首相は「新法の目的は国益を守ること」だと表明。政府機関は30カ国と130件の契約を締結していると述べた。

オーストラリアでは、北部準州が2015年にダーウィン港を中国企業にリース。広大な農地が買収される動きも出ている。

ビクトリア州は2018年に中国の巨大経済圏構想「一帯一路」を巡る覚書に調印。当時、モリソン首相から批判を浴びた。検討中のプロジェクトの詳細は公表されていない。

オーストラリアのほぼすべての州は近年、鉱業・教育・観光などの分野で中国の省と協力契約を結んでいる。

大学も中国と関係している。留学生は年間350億豪ドル(250億米ドル)の収入をオーストラリア経済にもたらしているが、約3分の1は中国人留学生からの収入だ。

民間企業や国有企業の契約は、今回の法律の対象とはならないが、外国企業による民間企業の買収については、すでに審査の強化が進められている。[nL4N2DI24L]

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