中共が米6団体に制裁 人権団体「制裁は名誉の証」

2026/08/07
更新: 2026/08/07

アメリカに本部を置く人権団体「中国人権(HRIC)」は8月6日、中国共産党(中共)当局が同団体に制裁を科したことについて声明を発表し、強制労働問題への取り組みに対する「公然たる報復」だと強く非難した。

中共の対抗措置の対象となった団体のうち、唯一の人権団体である「中国人権」は、今回の制裁を「一種の名誉」と受け止めていると表明。「決してひるむことなく、普遍的な権利と人間の尊厳を守り続ける」と強調した。

中共が米6団体に対抗措置

中共商務省は8月5日、「反外国制裁法」に基づき、アメリカによる新疆関連の制裁に協力したとして、アメリカの6団体に対抗措置を科すと発表した。

アメリカはこれに先立つ7月末、「ウイグル強制労働防止法(UFLPA)」に基づき、中国企業43社を対象リストに追加していた。

中共による制裁を受け、「中国人権」は声明で、今回の措置は公然たる報復だとし、中共が普遍的人権や企業の責任を訴える団体を威嚇し、沈黙させようとしていると指摘した。

一方で同団体は、これまで交流のなかった一部の団体とともに制裁対象に指定されたことには驚いたとしながらも、今回の指定を「一種の名誉」と受け止めているとした。

声明は、制裁対象となったこと自体が「中国人権」の活動が一定の影響を与えてきたことを示すとともに、中共側が独立した人権擁護活動の重要性を認識している証しでもあると強調した。

また皮肉なことに、中国でインターネット検閲システム「グレート・ファイアウォール」の内側にいる多くの人々にとって、今回の制裁発表が「中国人権」という団体の存在を初めて知るきっかけになる可能性もあると指摘した。

1989年設立 中国の人権侵害を記録

「中国人権」は1989年3月、海外にいた中国人留学生や科学者らによって設立され、今年で37年となる。

同団体は声明でこれまでの活動を振り返り、国際的に認められた人権基準や法の支配を中国で根付かせることを通じ、中国の市民社会を支援し、その発展を後押しする活動を続けてきたと説明した。

また、天安門事件の遺族らでつくる「天安門の母」をはじめ、政治的迫害を受けた多くの人々と連帯してきたほか、人権侵害の実態を継続的に記録し、被害者の声を伝えてきたとしている。

「中国人権」は声明の最後で、中共政権がいかなる制裁を科しても、自らの使命を阻むことはできず、むしろ今回の措置によって活動の重要性が一層浮き彫りになったと強調した。

今後も人権擁護活動に携わる人々と連帯し、迫害を受けている人々を支援するとともに、「すべての人の権利と尊厳が尊重される中国」の実現を訴え続けるとしている。

李言