インドGDP、4─6月期23.9%減 コロナ禍で過去最大の落ち込み

[ニューデリー 31日 ロイター] – インド統計・計画実施省が31日発表した4─6月期の国内総生産(GDP)<INGDPQ=ECI>は前年同期比23.9%減と、過去最大の落ち込みを記録した。新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるための封鎖措置により個人消費や設備投資が減った。政府や中銀に対して追加刺激策と利下げを求める圧力が強まった。市場予想は18.3%減だった。

インドは3月下旬に非常に厳しい封鎖措置を導入。封鎖中は個人消費や民間投資、輸出が全て急減した。

1─3月期は3.1%増。2019年4─6月期は5.2%増だった。

一部のアナリストは、4月から始まった今年度は経済が10%近く縮小し、1947年に英国から独立して以降最大の落ち込みとなり、何百万人もが貧困に追い込まれるとみている。

モディ首相は5月、銀行の貸し出しに対する信用保証や貧困層に対する穀物の配給を含む2660億ドル規模の景気刺激策を発表。ただ、消費需要や製造業は依然回復していない。

ムンバイのアナンド・ラティ・セキュリティーズのチーフエコノミスト、スジャン・ハジュラ氏は、4─6月期は半分近くが封鎖期間だったため、景気の落ち込みは見込まれていたとし、「今回のGDP統計により10月の利下げ観測がやや高まる」と話した。

GDPの内訳は製造業が39.3%減。前期は1.4%減少しており、すでに景気後退期入りしたことを示した。

インドでは新型コロナの感染件数が世界で最も急速に増えている。感染数は360万人、死者数は6万4400人を超えた。

ただ、4─6月期はインド経済の15%を占める農業部門が3.4%増加。地域経済が故郷に戻った出稼ぎ労働者を支えられるという期待が幾分抱ける内容になった。

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