チェコ上院議長「私は台湾市民」、立法院で演説 中国は反発

[台北 1日 ロイター] – 訪台中のチェコのミロシュ・ビストルチル上院議長は1日、台湾の立法院(議会)で演説を行い、故ジョン・F・ケネディ元米大統領が1963年に西ベルリンで行った演説をなぞらえて、「私は台湾市民である」と述べ、台湾の人々への支持を表明した。

これについて中国の王毅国務委員兼外相は、ビストルチル議長は「一線を越えた」と非難した。台湾を自国の一部と見なす中国は、同議長らが台湾を公式訪問したことについて、「高い代償を払う」ことになると警告しており、議長の演説に中国が反発するのは必至とみられる。

ビストルチル議長は政治家や企業幹部ら約90人を率いて台湾を訪問している。

議長は、ケネディ氏が「私はベルリン市民である」と述べた演説について、自由を支持し、共産主義に対抗する重要なメッセージだったと指摘。「台湾と自由の究極的価値への支持表明に、今日のスピーチの締めくくりに、『私は台湾市民である』と言わせていただきたい」と述べ、拍手喝さいを受けた。

議長はチェコ語で演説し、その内容が中国語に翻訳された。

当時、共産主義の東ドイツに包囲されていた西ベルリンの人々に対して語り掛けたケネディ氏の演説は、同氏の演説で最も素晴らしいと評価されている。

中国の王外相は、「台湾を独立国家として認めるために訪台することは、公然の侮辱に当たるのではないか。このため、中国はビストルチル氏に『一線を越えた』と伝えなくてはならず、そのように伝達した」と述べた。

これに先立ち、中国外務省の華春瑩報道官は北京で記者団に、ビストルチル議長は分離主義を公然と支持し中国の内政問題に干渉したとし、「中国はこれを強く非難する」と述べていた。

チェコ政府はビストルチル議長の訪台を支持していないが、中国の強い反発を受け、駐チェコ中国大使を呼び説明を求めた。中国政府もこれに対応し、駐中国チェコ大使を呼び説明を要請した。

*内容を追加しました。

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