米下院、議事堂襲撃調査へ独立委設置を承認 共和党も多く支持

[ワシントン 19日 ロイター] – 米議会下院は19日、1月6日に発生したトランプ前大統領支持者らによる議会議事堂への襲撃事件を調査する独立委員会の設置を承認した。

共和党指導部はこの超党派の取り組みを阻止しようとしてきたが、党内で6人に1人が支持に回った。

下院の採決結果は賛成252票、反対175票。2001年9月11日の同時多発攻撃を調査するために設置された委員会をモデルとした委員会の設置が承認された。法案は上院に送付されるが、上院で可決されるかどうかは不透明。

下院共和党員211人のうち法案を支持したのは35人と多く、重要法案で党内のトランプ氏擁護姿勢に温度差が生じていることをうかがわせた。トランプ氏は委員会の設置に反対している。

この35人には、1月にトランプ氏の弾劾を支持した下院共和党員10人全員が含まれている。

共和党のマコネル上院院内総務は「下院民主党の偏ったアンバランスな提案」だとし、下院の法案を支持しないと表明。現行の議会調査で十分との認識を示していた。

上院の議席配分は与野党50ずつで、民主党がかろうじて過半を握っており、共和党は法案を阻止する可能性がある。ほとんどの法案は少なくとも60票の支持票が必要。

下院のペロシ議長(民主党)は、上院共和党が委員会設置を阻止した場合、調査のために「完全な召喚権限」を持つ通常の委員会の公聴会を開く可能性があるとした。

その上で「それはわれわれが選んだ道ではない」とし、調査について国民の信頼を得るために超党派の外部調査が必要だと訴えた。

独立委員会は10人で構成され、議事堂襲撃事件の再発防止に向けた提言などを含む報告書を作成することになる。また、襲撃を許した警備や情報収集における不備の検証も行う。

民主党のシューマー上院院内総務は法案の審議日程を策定する方針を示した。

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