米国の交通事故死者が昨年急増、2007年以降で最悪の水準

[ワシントン 3日 ロイター] – 米運輸省道路交通安全局(NHTSA)が3日発表した2020年の交通事故死亡者は3万8680人と、19年から約2600人(7.2%)増加して07年以降最悪の水準を記録した。国民の総運転距離は13%減ったにもかかわらず、1億マイル(約1億6090万キロメートル)当たりの死亡率は1.37人と06年以来の高さだった。

特に20年後半は死亡者が13%余り増加。NHTSAによると、飲酒運転やスピード違反、シートベルト非着用などが主な原因だ。

NHTSAのクリフ局長代行は「われわれはこうした増加傾向を反転させ、交通事故の死者と負傷者を減らすために利用できるあらゆる手段を行使する」と強調した。

複数の専門家は、米国の道路の交通量が減った中で、新型コロナウイルスを理由に警察も違反切符を切りにくいなどと考えた一部の不心得者による危険な運転が増加したと指摘。データからも、20年は飲酒や薬物使用に関連した重大事故件数が以前より多かったことが分かる。

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