6月21日、ジョンソン英首相(写真)は、同国で生み出された科学技術の飛躍的進歩を基に公共の利益につながる研究を支援する新たな取り組みを発表した。写真はロンドンで17日撮影(2021年 ロイター/Toby MelvillePool)

英政府が科学技術振興策、研究から実用化まで後押し

[ロンドン 20日 ロイター] – ジョンソン英首相は、同国で生み出された科学技術の飛躍的進歩を基に公共の利益につながる研究を支援する新たな取り組みを発表した。

英国の研究開発(R&D)は主に民間資金が支えている。経済協力開発機構(OECD)のデータによると、2018年のR&D投資は国内総生産(GDP)の1.731%相当で、OECDの平均(2.419%)を下回る。

英政府は、欧州連合(EU)から離脱後、R&D向け支出を拡大する計画を示していた。

首相官邸によると、首相を議長に「社会の大きな課題に取り組み、国全体をレベルアップさせ、世界の繁栄を後押しするツールとして、科学技術を活用するための戦略的方向性を示す」グループを立ち上げる。

新型コロナウイルスワクチンプログラムの成功を基に、その他に政府が研究開発に資金援助する分野を特定する。

ジョンソン氏は声明で「発見から提供まで、我々のワクチン接種プログラムは、英国が大規模かつ迅速に達成できることを証明した」とし、「適切な方向性、ペース、支援があれば、英国や世界の人々の生活を変える多くの科学技術のブレイクスルーに命を吹き込むことができる」と述べた。

政府の首席科学顧問を務めるパトリック・バランス氏が、戦略実施を担う新たな公的機関の責任者となる。

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