7月12日、ドイツのメルケル首相(写真)は、ロシアとの間を結ぶガスパイプライン「ノルドストリーム2」開通後も、ウクライナのロシア産天然ガス経由地としての地位はドイツおよび欧州連合(EU)によって保障されると述べ、ウクライナの懸念払拭を図った。ベルリンで代表撮影(2021年 ロイター)

独首相、ウクライナにロシア産ガス経由地の地位保障

[ベルリン 12日 ロイター] – ドイツのメルケル首相は12日、ロシアとの間を結ぶガスパイプライン「ノルドストリーム2」開通後も、ウクライナのロシア産天然ガス経由地としての地位はドイツおよび欧州連合(EU)によって保障されると述べ、ウクライナの懸念払拭を図った。

ウクライナのゼレンスキー大統領と開いた記者会見で述べた。メルケル氏は今週、ワシントンでバイデン米大統領と会談するが、バイデン政権は同パイプラインに反対している。

メルケル氏は「EUとドイツは2024年以降も(ウクライナの地位が)変わらないよう留意する」と表明。「われわれはウクライナと約束し、それを守る」と強調した。首相が代わっても約束は守られると続けた。

米国とウクライナは、ロシアが同パイプラインによってウクライナからガス通過料収入を奪い、親ロシア派武装勢力の対応に苦慮するウクライナ政府を弱体化させる可能性を懸念している。

ゼレンスキー氏は、ウクライナ東部の紛争に関するノルマンディー方式の4カ国協議に自国のエネルギー安全保障の問題も組み込むよう提案した。4カ国はウクライナ、ロシア、フランス、ドイツ。

メルケル氏はこの提案について「ノルマンディー方式は既に十分複雑だ」と指摘した。4カ国は19年以来、協議を行っていない。

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