台湾の蔡英文総統は23日、台湾のワクチンメーカー、メディゲン・ワクチン・バイオロジクス(高端疫苗生物製剤)が開発した新型コロナウイルスワクチンの接種を受けた。接種は蔡氏が初めてとなる。8月10日、新竹市で撮影(2021年 ロイター/Fabian Hamacher)

蔡総統、台湾製のワクチン接種 安全性アピール

[台北 23日 ロイター] – 台湾の蔡英文総統は23日、台湾のワクチンメーカー、メディゲン・ワクチン・バイオロジクス(高端疫苗生物製剤)が開発した新型コロナウイルスワクチンの接種を受けた。接種は蔡氏が初めてとなる。

メディゲンのコロナワクチンは、十分時間をかけずに承認されたとの批判が出ているが、蔡氏は自身が接種することでその安全性をアピールした。

台湾の衛生福利部(衛生省)は先月、外資製薬大手からのワクチン調達が遅れていることから、メディゲンのワクチンの緊急使用を許可した。

台湾のワクチン接種プログラムで現在主流はモデルナとアストラゼネカ製だが、蔡氏はこれらのワクチンは接種せず、メディゲンのワクチンを接種し、その安全性への自信を示した。

医療関係者と会話をしながらワクチン接種に臨み、その様子はフェイスブックで配信された。記者からの緊張しましたかという質問には「いいえ」と答えた。

蔡氏はその後、フェイスブックに「痛くない。気分は上々だ。今日1日仕事を続ける」と投稿した。

メディゲンの中国語社名は「ハイエンド」を意味する。同社は、自社のワクチンが「安全ではない」「性急に投入された」との批判に反論、効果的で十分に試験を重ねたと主張している。

このワクチンは1回目の接種から28日後に2回目の接種が必要となる。これまでに70万人以上がこのワクチン接種に申し込んでいる。

一方、最大野党国民党は、メディゲンのワクチンは十分時間をかけずに承認されたと指摘。台湾の人々の命や健康がワクチンの実験台となるべきでないとし、ワクチン接種に反対している。同党の元幹部はワクチンの承認を撤回するよう訴訟を起こしたが、先週、裁判所が訴えを退けた。

台湾では、これまでにアストラゼネカ、もしくはモデルナのワクチンを1回接種した人は全人口の約40%だが、2回接種した人は5%に満たない。

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