ビットコイン、イーサリアムや他の暗号資産(仮想通貨)を特定する識別子が9月に導入される。写真は6月撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)

暗号資産に識別子導入へ ISO基準使用

[ロンドン 25日 ロイター] – ビットコイン、イーサリアムや他の暗号資産(仮想通貨)を特定する識別子が9月に導入される。急成長中で、規制の網がかかっていない暗号資産市場が、主流の投資手法の特徴を取り入れようとしていることがうかがえる。

暗号資産をどのようにして監視するかが関係当局にとっては大きな懸念事項になりつつある。4月に時価総額が過去最高の2兆ドルに達するなど、膨張しつつあるこの市場は急激な変動を経験しており、中央銀行は投資家が無一文になる可能性を警告している。

株式や金融派生商品(デリバティブ)には既に固有の識別番号があり、当局や市場参加者が取引のリスクを識別、追跡、数値化できる。

暗号資産に新たに導入される識別子であるデジタル・トークン・アイデンティファイアー(DTI)は市場インフラを提供する英フィンテック企業イートレーディング・ソフトウエアの非営利部門DTIファンデーションで登録される。

イートレーディング・ソフトウエアのマネジング・パートナー、サッサン・ダネシュ氏はロイターに対し、暗号資産セクターの規模が拡大するにつれ、これをより追跡しやすくする識別手段が当局と市場にとって必要になると指摘。

DTIは国際標準化機構(ISO)の基準を用いて、既存の証券と、新しいトークン化した世界との間を橋渡しするもので、9月末までにまとめられる見込みだと説明した。

その時点で、最も重要な暗号資産やトークン100種類にDTIが正式に割り振られる。この100種は現在の暗号資産市場の80%超を占め、ビットコイン、イーサリアム、ドージコイン、リップルが含まれるという。

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