大紀元時報

イスラエルでコロナ再燃「自身の免疫力向上がカギ」

2021年9月10日 06時00分
Rhetorica / PIXTA
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ワクチン接種が早期に進められ、世界的な防疫モデルとされていたイスラエルで現在、新型コロナウイルス(中共ウイルス)感染が急増しています。

ワクチン優等生」のイスラエル感染深刻に

昨年12月、ファイザーワクチンの接種計画を導入したイスラエルでは、早い時期にワクチン接種率が60%を超え、12歳以上の78%がワクチンを接種しました。
これにより、イスラエルでの感染拡大は迅速に制御され、一時は「防疫の世界的モデル」と称賛されました。

ところが今年6月以降、イスラエルにおける感染は再び拡大し、世界で最も深刻な感染国の一つとなっています。

英オックスフォード大学のデータベースによると、イスラエルにおける7日間平均の感染者数は、9月3日時点で世界最多。人口100万人当たり1143人に上っています。

イスラエル感染率は再び上昇し、世界で最も深刻な国の一つとなっている。(健康1+1/大紀元)


 

イスラエルワクチン接種と疫病の変化。(健康1+1/大紀元)


そうした多くの感染者が、ワクチンを2回接種しています。イスラエルの4大健康維持機構(HMO)の一つであるマカビ医療センターとカロリンスカ研究所などが共同で行った研究によると、ワクチンの2回目の接種を早期に完了した人ほど、ワクチン接種したにもかかわq1aらず感染する「ブレイクスルー感染」のリスクが高いことが判りました。

ワクチン接種が早い人ほど、ブレイクスルー感染のリスクが高くなる。(健康1+1/大紀元)


この傾向について、ヨーロッパのウイルス学と伝染病の専門家であり、バイオテクノロジー企業の首席研究者である董宇紅氏は、「免疫力の最も弱い高齢者が最も早くワクチンを接種したが、年齢別に見ると、すべての年齢層で類似の傾向が見られる」と指摘しています。

イスラエルは8月1日から、3回目のワクチン接種を開始しました。

イスラエル衛生省によると、元のウイルスあるいはデルタ変異株のいずれに対しても、3回目のワクチン接種をしてから1カ月後には、抗体レベルは2回目接種時より高くなり、特に年齢が65~85歳の集団では、その上昇幅が更に大きくなるといいます。

また同省は、3回目のワクチン接種をしたあとの12日間は、2回目接種5ヵ月後の人に比べて、重症化する確率が10分の1、感染する確率が11分の1に減ったとしています。

「終わりの見えないワクチン接種」いかに理性的に判断すべきか

これに先立ち、イスラエル保健省は、ファイザーワクチンの有効性が大幅に落ちていることを公表しました。今年1月にファイザーワクチンを2回接種した人は、半年後の7月には、その有効性が16%まで低下したといいます。

これには二つの原因があり、一つはワクチン接種による抗体が徐々に代謝されて減少するため。もう一つは、デルタ変異株の感染力が強すぎることです。

新型コロナウイルスは、強い感染力と変異能力を持っています。3カ月で全世界に拡大し、しかも新しい変異ウイルスが現れ続けているのです。

董宇紅氏は、「南アフリカでC.1.2 の変種が現れたことは、新型コロナウイルスの突然変異が加速していることを示している。ワクチンはまだ一巡もしていないのに、ウイルスは3回もアップグレードされた」と指摘します。

現在、科学界では、各種のウイルス性疾患に対する基本的な予防方法は「ワクチンを接種すること」と認識されています。

これまでに、天然痘、麻疹、インフルエンザ、B型肝炎などの感染症に対して、個々のワクチンが効果を発揮できたのは、それらのDNAウイルスが比較的安定していたためで、一回の接種でよかったのです。

ところが、現在の新型コロナウイルスの場合、ワクチン接種だけにその解決策を求めるならば、有効性低下の状況によっては、3回目だけでなく「4回目、5回目の接種も考える」ことになってしまいます。

現行のワクチン接種にある「6つの問題」

ワクチン接種だけでは、この大流行を完全に阻止することはできません。現行のワクチン接種による感染防止対策には、少なくとも6つの問題があります。

1、ワクチン効果の持続性
ワクチン接種後にも感染する可能性があり、5~6カ月後には追加接種が必要となる。

2、重症化抑止力の低下
ワクチン接種により「重症化を抑止できる」とされてきたが、その重症化抑止力に低下の兆しが見え始めている。3回目のワクチン接種をした人にも、継続的なモニタリングが必要である。

米ミネソタ州の総合病院メイヨークリニックの研究で、モデルナ製ワクチンの重症化抑止力が7月に81%に低下したことが判明した。同じく、ファイザー製は75%に低下。イスラエル保健省は、8月15日現在、514人が重体または危険な状態で入院しており、このうち59%は完全にワクチンを接種した人だと明らかにしている。

3、ウイルスの変異
変異株ウイルスが、ワクチンの効力を無効にしてしまう。
英国政府の緊急科学諮問グループは、広範囲にワクチンを接種した場合、ウイルスの変異によって免疫回避能力をもつ変異種が出現し、すぐに優勢株になる可能性があるとの論文を発表した。

4、副反応の問題
ワクチンを接種すると、多少の副反応が生じるが、まれに重篤な副反応(血栓、心臓の炎症、神経障害)が生じて、死亡する人もいる。
また現段階では、ワクチンの長期的な安全性に関するデータが欠如している。新型コロナウイルスの認知も不十分で、ウイルスのスパイク蛋白も人体細胞を傷つけ、心筋炎を引き起こすことが明らかになっているが、ワクチンを体内で作用させる物質もスパイク蛋白である。

5、ワクチンを接種できない人もいる
誰もがワクチンを接種できるわけではない。ワクチン成分に対するアレルギーは、以下の二つのカテゴリーに分類される。
一つは、重度の免疫力不足の患者で、ワクチン接種しても効果が薄いため。
もう一つは、心疾患などの病気をもつ患者で、ワクチン接種により重篤な副反応を起こす危険があるため。

6、供給能力に関する問題
全ての国が、自国民に十分なワクチンを供給できるわけではない。

いかに理性的に、ワクチン接種の効果とリスクを見るべきか。(健康1+1/大紀元)
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「自身の免疫力を向上させること」が肝要

董宇紅氏は、「ワクチン接種以外に、自分を守る方法があるかどうかを、考え始めるべきだ」と指摘します。
董氏は、人体がもつ完全な免疫力を「5本指」に例えて、物理的障壁(鼻や咽頭)、上皮細胞、自然免疫細胞(例:マクロファージ、自然なキラー細胞)、T細胞、B細胞と表現しています。

董氏によると、これらを合わせてこそ「一つの拳」になり、ウイルスに効果的に対抗することができるといいます。
これに対して、現行のワクチンの作用は「B細胞を刺激するだけ」であり、それは非力な「指一本」に過ぎず、しかもB細胞が生み出す抗体はワクチンだけでは誘発されないのです。

新型コロナウイルスのワクチンが、世界規模で接種されて半年余り。多くの国で接種率が50%を超えましたが、感染は、依然として当初の予想通りにはコントロールされていません。

董宇紅氏は、現在の状況から見て「ワクチンは疫病を防ぐ決め手ではない」とした上で、「全ての人が、自身の免疫力を向上させなければ、自分を守ることはできない」と述べています。

(文・蘇冠米/翻訳編集・鳥飼聡)

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