9月9日、ドゥテルテ・フィリピン大統領の娘でダバオ市長のサラ氏(写真)は、来年の総選挙には立候補しない考えを明らかにした。写真はフィリピンのダバオで2019年5月撮影(2021年 ロイター/Lean Daval Jr)

フィリピン大統領選、ドゥテルテ氏娘が出馬否定 観測消えず

[マニラ 9日 ロイター] – ドゥテルテ・フィリピン大統領の娘でダバオ市長のサラ氏は9日、来年の総選挙には立候補しない考えを明らかにした。しかし、同氏が大統領を目指しているとの観測は後退していない。

今年行われた全ての世論調査でサラ氏は大統領候補としてトップに立っている。一方憲法の規定で再選できないドゥテルテ氏は8日、副大統領候補として与党PDPラバンから指名を受け、これを受諾した。

サラ氏は記者団に、2人のうちどちらか一方しか来年の国政選挙に出ないことでドゥテルテ氏と合意していると述べ、自身は出馬しないと明言した。

しかし、ドゥテルテ氏の後継に指名されたボン・ゴー上院議員が8日に与党の大統領候補指名を辞退したため、サラ氏が大統領選に立候補するとの見方が強まっている。サラ氏はPDPラバンに属していない。

同党の反ドゥテルテ派に属するロンワルド・ムンサヤック議員は「こうした動きは党外の候補者を支持していることを裏付けるものだ」と述べ、サラ氏を大統領候補に据えるための「煙幕」との見方を示した。

関連記事
中国共産党はWHOを代理人とし、米国に対する「ハサミ戦略」を始めるだろう。新たに進められているパンデミック条約がその引き金となる。
韓国最大の太陽光発電メーカーであるハンファ・ソリューションズ傘下のQcellsは中国江蘇省啓東市にある工場を6月30日に永久閉鎖する。
中国共産党の国家安全部が主導する研究機関は、AI技術とビッグデータを利用してカナダの華人議員の個人情報を密かに収集している。
米イエレン財務長官の最近の訪中は、新たな貿易戦争の予兆であるとする見方がある。イエレン氏は中国当局に対し、ダン […]
全世界の軍事費支出が9年連続で増加し、過去最高値を再び更新したことが明らかになった。スウェーデンに本部を置くシンクタンク「ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)」が22日(現地時間)に公開した報告書によると、昨年の全世界の軍事費支出規模は約2兆4400億ドル(約772兆円)に達すると集計された。