大型ハリケーン「アイダ」の被害からの復旧作業がなお続く米メキシコ湾岸に、熱帯低気圧「ニコラス」が接近していることで、英蘭石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェルは13日、原油生産施設から従業員の退避を開始した。メキシコ湾で2010年撮影(2021年 ロイター/Lee Celano)

米南部に熱帯低気圧接近、シェルは従業員退避

[ヒューストン 13日 ロイター] – 米国立ハリケーンセンター(NHC)は13日、熱帯低気圧「ニコラス」が13日夜にテキサス州の沿岸地域に上陸するとの予報を発表した。

NHCによると、ニコラスはテキサス州ポートオコーナーの南約115キロ地点から北上しており、13日夜遅くにテキサス州沿岸部の南部もしくは中部地域に上陸する見通し。

NHCは、テキサス州南部からメキシコ湾岸沿い、ルイジアナ州に至る地域に対し、14日にかけて高潮、洪水、熱帯性暴風雨の警報・注意報を発令した。

NHCは「生命に関わる状況だ」とし、「これらの地域の人々は増水から命と財産を守るため必要なあらゆる行動を取るべきだ」と警戒を呼び掛けた。

大型ハリケーン「アイダ」の被害からの復旧作業がなお続く米メキシコ湾岸にニコラスが接近していることで、英蘭石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェルは13日、原油生産施設から従業員の退避を開始した。

8月末に上陸したアイダによる被害で、米メキシコ湾岸の原油・天然ガス生産は13日時点でも40%以上が停止したまま。

シェルはアイダの影響を受けなかったペルディド石油プラットフォームから一部従業員の退避を開始したほか、米石油大手エクソンモービルは、テキサス州のベイタウンとビューモントにある石油化学コンビナートで悪天候に対する備えを開始した。

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