慢性疾患の予防にオススメ「病気にならないスーパーフード」

ハーバード大学は、「がん、心臓病、糖尿病」のリスクを減らし、その他の慢性疾患の予防に役立つ重要な栄養素を含む10種類の「スーパーフード」を薦めています。

日常生活でよく食べられるスーパーフードは、以下の通りです。

1、ベリー類
イチゴブルーベリー、クランベリー、ラズベリーなど。「ベリー類の色が豊富なのは、抗酸化物質と抗病栄養素が豊富なことを意味している」とハーバード大学医学部のホームページは明らかにしています。
これらの物質は、がんおよびその他の慢性疾患の予防に有効であることが証明されており、脳の炎症を軽減するとともに、加齢や認知症の進行も抑制するとしています。

ベリー類をヨーグルト、シリアル、スムージーに混ぜたりして食べることもできます。一部のベリーは通年販売されていないため、冷凍ベリーを購入してもよいでしょう。ただし、ドライベリーは糖度が高いため、お薦めできません。

2、
魚は良質なタンパク質とω-3脂肪酸の良い供給源であり、心臓病の予防に役立ちます。
基隆長庚病院胃腸科主任の銭政弘医師は、ω-3脂肪酸は大腸がんの発生、侵潤、転移のリスクを減らすことに役立つと指摘しました。
魚類にはビタミンD、ビタミンB 12、セレン、特殊アミノ酸が豊富に含まれており、各種がんの予防に役立ちます。
ω-3脂肪酸が多い魚は、サケ、マグロ、サバ、ニシン、マス、アンチョビ、イワシなどです。鮮魚、冷凍魚、または缶詰の魚を購入してもω-3脂肪酸を摂取できます。

3、濃緑葉野菜
濃い緑色の野菜は、ホウレンソウ、テンサイ、ケール、カラシナなどで、その他の淡緑色の野菜よりも優れています。

色が濃くて鮮やかな野菜と果物は食物繊維が豊富で、腸内菌の成長を促進するだけでなく、ビタミンA、ビタミンC、ミネラル物質および多種のフィチンを含み、抗酸化効果が高いとされます。

4、ナッツ
ヘーゼルナッツ、クルミ、アーモンドなどのナッツ類は、植物タンパク源の一種であるだけでなく、ω-9脂肪酸を含み、心血管疾患を予防します。また、ビタミンDなどの脂溶性ビタミンの吸収を助けます。

ナッツはビタミンE、アントシアニン、フラボノイド、レスベラトロールなどを含み、いずれも優れた抗酸化力を有し、フリーラジカルを除去してがんを予防することができます。ナッツの外層の薄膜には植物ステロールも含まれており、血中脂肪を下げるのに役立ちます。

5、オリーブオイル
オリーブオイルはビタミンE、オリーブポリフェノールとω-9脂肪酸の良好な供給源です。悪玉コレステロールを低下させ、さらに心血管疾患を予防することにも役立ちます。

オリーブオイルはサラダに直接かけたり、野菜と和えたりするほか、パンに塗ったり、パスタやご飯を入れることもできます。

6、全粒粉
玄米、オーツ麦、アワ、トウモロコシ、ライ麦、ソバなど。新鮮なものは水溶性と非水溶性繊維の良い供給源であるだけでなく、ビタミンB群、ビタミンC、ミネラル物質、植物栄養素も含まれています。それらはコレステロールを低下させ、心臓病と糖尿病を予防することが知られています。

主食には全粒小麦パン、オートミール、玄米ご飯、あるいは白飯に混ぜて食べるのがお薦めです。

7、ヨーグルト
これらの乳製品は1日2回摂取することをお薦めします。プロバイオティクス、カルシウム、タンパク質を補充することができます。プロバイオティクスは腸を他の有害菌から守ることができます。

味は無糖、プレーンがよいでしょう。糖分を多く含む果物は、少なめにすれば。オリジナルのヨーグルトを購入して、果物を刻んで自分で入れることもできます。調味料のマヨネーズやサワークリームは、ヨーグルトでも代用できます。

8、アブラナ科の野菜
カリフラワーブロッコリー高菜キャベツ白菜大根などが含まれます。
アブラナ科の野菜には、特定の種類のがんを予防する効果のある食物繊維、ビタミン、フィチンが豊富に含まれています。
これらの野菜は、蒸す、炒める、煮るなど各種の料理に使えるほか、パスタに加えてもおいしく食べられます。

9、豆類
インゲンマメ、大豆、黒豆、ヒヨコマメ、エンドウマメなどは、食物繊維、葉酸、植物性タンパク質の優良な源です。しかもコレステロールを含ます、心血管の健康に有益でもあります。

朝食には無糖豆乳を1杯飲みましょう。そのほか、食事には豆腐の味噌汁、豆腐と鮮魚のスープ、各種の豆腐料理を入れて、これらの栄養を補うことができます。
サラダ、スープ、キャセロールに豆類を加えたり、ひよこ豆のペーストにしたりすることもできます。

10、トマト
トマトにはリコピン、β-カロテン、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンCなどの栄養素が豊富です。
リコピンはトマトの最も有名な栄養素であり、抗酸化力はβ-カロテンの2倍です。人体に対しては、免疫力の向上、前立腺肥大の予防および改善、心血管疾病の予防、および腺がん、乳がん、子宮内膜がんなどの各種がんの予防など、多くの利点があります。

食品科学博士で栄養士の陳小薇氏は、「トマトのリコピンは脂溶性の栄養素ですので、炒めて食べるのがお薦めです。スープの具にしたり、トマトと卵の炒め物、トマトソースのパスタなど、さまざまな料理に入れて食べてください」と言います。
(文・蘇冠米/翻訳編集・鳥飼聡)