米中西部と南部で10日夜から11日にかけて竜巻(トルネード)が発生し、ケンタッキー州では少なくとも100人が死亡した恐れがある。写真は11日に同州メイフィールドでドローン撮影(2021年 ロイター/Cheney Orr)

米中西部・南部で竜巻、死者100人超か ケンタッキー州に非常事態

メイフィールド(米ケンタッキー州) 11日 ロイター] – 米中西部と南部で10日夜から11日にかけて竜巻トルネード)が発生し、ケンタッキー州では少なくとも100人が死亡した恐れがある。バイデン大統領は11日、米国史上最大級の竜巻の可能性があると述べ、同州への非常事態宣言を承認した。

ケンタッキー州メイフィールドでは、キャンドル工場や消防署、警察署が破壊され、ミズーリ州では老人ホームが倒壊。イリノイ州のアマゾン倉庫では少なくとも6人が死亡した。

ケンタッキー州のビシア知事は記者会見で、「私がこれまで見てきたものとは異なる惨状で言葉にできない。州内で100人以上の犠牲者が出るだろう」と述べた。

バイデン大統領は記者団に対し、気候変動が竜巻の発生にどのような役割を果たしたかを調査するよう環境保護局(EPA)に要請すると指摘。竜巻警報システムについて疑問を示し、「どのような警告があったのか。その警告は十分に強力で、聞き入れられたのか」と述べた。

イリノイ州エドワーズビルではアマゾン・ドット・コムの倉庫が風で屋根がはがれサッカー場より長い壁が瓦礫と化した。

トヨタ自動車北米部門の広報担当者によると、ケンタッキー州の工場に被害はないものの、従業員の状況を確認中という。

テネシー州では少なくとも3人が死亡。ミズーリ州では、幼い子どもを含む2人が自宅で死亡した。

アーカンソー州のモネットという小さな町では、90床の老人ホームで1人が死亡、5人が重傷を負った。

国立気象局のストーム予測センターによると、イリノイ州、ケンタッキー州、テネシー州、ミズーリ州、アーカンソー州、ミシシッピ州で竜巻が地表に達したとの報告が36件寄せられた。

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