免疫力の低下を示す4つのシグナル「でも、改善方法はあります」(1)

世界的なコロナ禍は、足かけ3年にも及んでいます。
そのような中で、ワクチンの追加接種や治療薬の開発ばかりに関心が向けられてきたために、人間が本来もっている自然免疫力については、従来あまり重要視されてこなかったかもしれません。

 

今こそ「自然免疫力」を見直す時

しかし、特に感染力が強いとされる新型コロナウイルス(中共ウイルス)の変異種であるオミクロン株が、今も猛威を振るっています。
また、オミクロン株から発した新たな変異株の出現も、各方面から報告されています。

そのような先行き不透明な時期であるだけに、人間の自然免疫力の有効性を見直し、これを自身の生活のなかで「最適化」することは、おそらく今後も続くと考えられるウイルスとの攻防戦のなかで、非常に重要な選択であると言えるでしょう。

免疫学者で機能性医学の医師であるヘザー・モディ氏は最近、米国のニュース専門局であるCNBCの《Make It》に掲載された記事の中で、「免疫システムが弱くなっていることを示す、4つの主要なシグナルがあります」として、それを見落とさず、自身の免疫システムを強化するべきだと述べています。

 

免疫力低下を示す「4つのサイン」

モディ氏が挙げた「4つのサイン」は、以下の通りです。

1、以前より病気がちになった

以前よりも、病気がちになったり、回復に長い時間がかかるようでしたら、あなたの体は免疫力が落ちているのかもしれません。

1年に2、3回、くしゃみや鼻水が出る程度の風邪をひいても慌てないでください。ほとんどの人は、1週間ほどで回復します。

しかし、「頻繁に風邪をひく」「症状が長引いて数週間続く」「下痢など消化器系の症状も伴う」などの場合は、あなたの免疫力が弱くなっていることが考えられます。

 

2、慢性的なストレスを受けている

「過剰でない程度のストレス」は、私たちの免疫機能および全身の健康に有益であると言えます。

人体は、ごく短時間に適度なストレスを受けると、保護機構を瞬時に強化するように設計されています。そのため短時間の適度のストレスは、免疫システムを高めるのに役立つのです。

ところが、非常に過剰なストレス、あるいは慢性的なストレスは、全く逆の作用がはたらくため、免疫力の抑制および免疫不全を引き起こします。
このような時、あなたは感染の危険度が高まっています。また発症後の治療の上でも、回復が長引くことが予想されます。
 

3、「床ずれ」になりやすい

皮膚が弱く、ベッドに当たるところが化膿して「床ずれ」しやすい人は、もしかしたら免疫力が落ちているかもしれません。

若いときに帯状疱疹の既往歴がある人は、ずっと後年になってからでも、免疫力が低下したときに同じ病気が再発することがあります。

帯状疱疹を引き起こすウイルスは、ヘルペスウイルスの一種です。このウイルスに感染すると、治療して発症が収まった後でも体内で休眠状態に入ります。

ところが、過度なストレスを受けたり、体の免疫力が低下したときには、それをきっかけにして、長らく眠っていたヘルペスウイルスが再び活性化することがあります。もしも、このような症状が出たら、あなたの免疫システムが弱っているとみて間違いはありません。

 

4、薬を常用している

何らかの必要があって、あなたが常用している一部の薬剤は、あなたの免疫力を抑制する可能性があります。

コルチコステロイド副腎皮質ホルモン)剤は、アレルギー、喘息、その他の炎症性疾患の治療に用いられる一般的な薬剤ですが、免疫抑制作用をともなうことがあります。

また、抗生物質の頻繁な使用も、腸内細菌叢の多様性を損なうことが知られています。これは同時に、免疫システムの正常な反応を低下させる可能性があります。
(次稿へ続く)

(翻訳編集・鳥飼聡)

 

 

張婷